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T062  ドデカ重砲持ち少女。ミカ



「あー、やめやめ!!次だ次!!」


「少々お待ちください」



「あ?まだなんかあるのかよ?お前達が目的のオーブをとったんだ。別に文句はないだろ?」


「いえ、あなたのスキルについて聞きたいことがありまして」



 私が合流しオーブを確保してしまったため、両者戦う意味を失い戦闘が終了した。そのままどこかに行こうとする少女にビュアさんが話しかける。


「あ?教えないぞ?」


「あなたがさっきの戦闘中に言ったEPという言葉。私達も似たようなスキルを持っています。と言えば?」



「…ほう?」


 ビュアさんがスキルについて聞き、それを拒否した少女。しかし、ビュアさんの発言で興味を持ったようだ。

 でもビュアさん言っちゃってもいいの?後でユキに怒られても知らないよ?


「私が言えるのはこちらにもGPという言葉がある。としか。ですがそれだけでも話してみる価値はあるかと」


「…確かにな…。いいぜ?情報交換と行こうか?」



「その前に場所を移動しましょう。あまり外で話していい内容ではないので。…あ、自己紹介がまだでしたね。私はビュアと言います」


「ナユカでーす!よろしく!」


 うんうんユキに1回相談しときたいし…、となるとまたカフェかな?今日はよく行くなぁ…


「うちの名前はミカだ。それで?どこで話そうってんだ?」


「闘技場の近くの店まで」


 ちっちゃい子なのに口調があらい。ギャップもえ狙い か!?ぶっ刺さってるよ!


 私のそんなふざけた内面など放っておいて、トコトコと博物館を後にする2人。


「あ」


 その後ろを急いで私はついて行くのであった。





*




 場所は変わってまたまたやって来ました。カフェです。もうここはカフェと呼ぶことにしました。だって店の名前分からないし。



 マスターはそのまま目で奥へ行けと言ってました。たぶんね!半分あきれてたような表情だった気もしなくもないけど。

 ちなみにここまで来るまでに、ビュアさんが持ってた姿隠しのカプセルを再使用中です。




ガチャ





「ん?あ〜おかえり〜。早かったね〜」


「ただいま〜」


 ユキとハルトさんはテーブルいっぱいの紙にそれまたびっしり書かれた…、設計図とか。うんうん、何書いてあるかさっぱりだね!


「その子が言ってた子だね〜。よろしく〜」


 ちなみにユキにはメールでビュアさんがミカちゃんのことを伝えてくれています。


「あぁ、よろし…。は?…なんでうちはこんな大物がいるところに来てんだ?」


「それは、君が力の持ち主だからだよ〜」


 ミカちゃんはユキを見た瞬間固まり、こちらを向いて聞いてないぞとうったえる。


「で〜、君はなんの力を持っているのかな〜?」


「…情報交換だと聞いたんだが?一方的に言うつもりは無い!」


 ミカちゃんはユキに向き直りそう言う。


「確かに〜、ビュアからもそう聞いてるよ〜。じゃあ先に手を組まない?正確にはチーム組まな〜い?」


「…チーム?」



「そうそう〜。闘技大会が終わったら追加されるギルドシステム。それに加入して欲しい」


「はぁ!?」


 おうおう…。たたけるねぇー?でもそれそんなにペラペラしゃべっちゃダメだと思うんだけど大丈夫なの?


「もちろんタダでとは言わないよ〜。こちらもそちらに対して、出来うる限りのフォローはするつもりだよ〜?」


「ちょっと待て!?なんだそりゃ!?」


 いきなりの新情報で混乱するミカちゃん。さらに追い込みどころだ!と、言わんばかりにユキは続ける。たぶんわざと情報過多に追い込んでるような気もする。


「あなたのスキルは、私の予想だとかなりの費用と技術がかかると見てるんだ〜。悪い話じゃないでしょ〜?」


 ユキの言葉に心当たりがあるのか、何かを考え込むミカちゃん。可愛い…。結構内面が表情に出るタイプだね!


(確かに費用はかかるんだよな…)


「私からあなたに求めるのは〜、ひとつは今日予告された闘技大会のパーティー部門の参加と、ひとまずは素材収集かな〜?」


「なるほどな…。でもそちらの目的がわからんな。いったい何をたくらんでる?」


 そうだろうね。ここまで一方的に情報を押し付けられると警戒する。私だって詐欺さぎかな?とか思っちゃうもん。


「結構あっさりしてるよ〜?闘技大会の優勝」


「…ユキ単品だとその可能性が有るのはわかるがチームってこのメンツでか?悪いが他のメンツが強いとは思わないな」


「ここにいる。ナユカ、ハルト、ビュア、私。それと今いないアリア。全員がその力の所持者、あるいは先任?なんだけど〜」



「ッ?なるほどな…。…わかった手を組むぜ。しかしあんたはそう言う人間を集めて何をするつもりだ?優勝だけが目当てじゃないだろ?」


 少しびっくりしたあと、さらにうなるように考え込むミカちゃん。そして決心が付いたのか私たちに力を貸してくれるみたいだ!意外とあっさりしてたね。


「そだよ〜。目的は革命さ〜!」


「革命?…いや無くはないのか?」



「しかもいままでとは違って〜、複数人がからむ大きな革命を狙ってる」


 ユキはそう言い放つとパネルをそう差し出し、直後、ミカちゃんが少しビクッ!としたあとにパネルを操作しだす。見えないけどフレンド申請でもしたのかな?あ、私も送っとこー。


「なるほど、確かに面白そうだな!!」


 それを承認しながらミカちゃんはユキに不敵ふてきな笑みを見せる。それはいたずらっ子のようにも見えるし、小悪魔みたいな妖艶ようえんさをかもし出していた。


「私達は全員違う系統のスキルの持ち主ってことだからね〜。世間をおどろきのドン底に落としたら面白いと思わな〜い?」


 ユキは魔王にでもなるのかな?


「確かに面白そうだな!!」


 ミカちゃんが四天王かな?

 となると巨大災害魔法使いアリアさん、剣鬼のハルトさん、極太遠距離レーザー兵器ミカちゃん、ストーカービュアさんと綺麗に四天王ができるね。でユキがラスボス魔王と…

 …私?後ろの方で応援してるね!


「じゃあそういう訳で〜、情報交換と行こうか〜」



 そんなことがありつつ、まずはユキがこちらのことについて話し始めた。


 さっきの私たちと同じように説明し、そして魔力、気力、霊力、妖力、魅力について話していく。私やハルトさん。ビュアさんなんかも自分のスキルについてミカちゃんに補足ほそくしていった。


「…なんかすげーな」


 これら全てを聞いたミカちゃんの反応である。いやー、まあ、そんな反応にもなるよねー。私もよくわかってないよ!


「じゃ、次はうちだな!こんだけ教えてくれたんだ。さすがに信用しないわけにはいかねぇぜ」


 そしてミカちゃんの番である。私はどんな能力か予想もつかないから、初めからあきめて考えるのをやめた。ユキとかは予想してるんだろう。だからここまで情報公開したんだろうと思う。私がわかってるのはビームを放つ事ぐらいだ。


「うちのこのスキルの名は、〔電力〕だ」

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