その後、観戦室に戻ってきた2人をほかの4人が
残るイベントは後1日。パーティー部門のみとなる。
もちろんプレイヤーの注目はナユカ達6人のパーティーに注がれていた。
*
そして当日、改めてこの6人「リリース」は順調に勝ち抜き戦を突破していく。ハルトが切り込み。ユキが暴れ、ナユカが
ユキとハルト、ナユカだけで既に相手を
こうしてパーティー部門の試合はどんどん消化されていく。会場の注目はもちろんリリースに注がれ、そんな異様な雰囲気が
「う〜ん。問題ないね」
「いや、後ろから見てたら
「うちはまだダメなのか?」
「温存ですよ。ミカさんのは特に」
「だいぶ勝ったな?「
「私〔魅力〕が、試合開始前から常に高いんだけど…。壊れた?」
それぞれが余裕のコメントをこぼし、それを見て次の相手チームも、もはや諦めよりも有名人と戦ったと周りに自慢して回ろうと考えるほどである。ただの現実逃避とも言うが…
そんなこんなで結局、決勝戦までそんなに苦労などせずに来てしまったのである。
*
「次。決勝戦だけど〜、ミカの全武装解禁するよ〜」
「しゃっ!キターーーーー!!!このまま終わるんじゃないかとヒヤヒヤしたぜ!」
「ビュアの「力」もフルで使っていいよ〜。全員で同時にフルパワ〜。面白そうじゃない?」
「へー。いいなw」
「アリアはあれも使っちゃいな〜。あ、私たちを巻き込まないやつでお願いね〜」
「心得ましたわ!」
『さー!泣いても笑ってもこの試合で最後になります!!先に入場したのは今回の…、いえ。今回も闘技大会を歓声と混乱と絶望を振り撒いてきた!このまま優勝すれば約1名、全大会 全部門 優勝となる化け物集団!「リリース」!!!』
『たぶん。今回も
『そして次に入場するのは!今回初出場!パーティー部門だからできる連携プレイで、圧倒的護りと加護を持った「守護神」と「奇跡巫女」率いる「スカイ スクランブル」の功労者!!こっちもなかなか化け物
「おいw誰が化け物だ!」
「向こうも化け物なのでどっこいどっこいですね」
「そういう問題じゃねーからな?」
《スキルオープン》
「さぁ?みんな準備はいい?最後はみんなで化け物退治といこうじゃない。フフフッ!!【あなたの美しい命を凍らせましょう】」
「それは私たちがさらに化け物認定されるだけですわよ?【水生「ウォーターミスト」】」
「もうここまで来たら、どんな動画も動画映え間違い無しなのでどんどん行きましょうか。【私は彼らをカメラに捉える】」
「〔装備〕黒龍「煉」。【気力
「やっと!やっと活躍できるぜ!!ついでにお披露目だ!うちの装備!!【
「みんなの「力」を魅せる弾幕を!今、
《スタート!!》
こうして決勝が始まった。両者一斉に飛び出す。
ーーーー
「リリース」
・ユキ(白雪姫&雪女)
・ナユカ(???)
・ハルト(剣士)
・アリア(原初の魔法使い)
・ビュア(記者)
・ミカ(???)
「アインズ」
・リン(奇跡巫女)
・ダイチ(守護神)
・シズカ(???)
・レン(???)
・サナタリア(???)
・シリウス(飛行師)
ーーーー
まずは飛び立つナユカ。その後を追うユキ。全武装(ハルトとミカの合作)を展開したミカはその一つである翼(電力エンジン付き)を開き〔電力〕を流す。少し貯めたあとハルトとともにそのまま敵に直進。
「ウラァぁぁぁー!!」
「
ガキャン!!
そのまま突っ込んできたミカにダイチ(守護神)が立ちはだかる。
「壁となるもの。その強き
敵の巫女がフワッと飛び立ち、詠唱を開始。
そのまま盾で弾かれ、横へと流されたミカは、その無防備となった体目掛けてダイチの後方で待機していたシズカとレンに弾幕を放たれる。
「スキありッ!?」
ガギャギャギャッ!!!
「【ドーン】!!」
だがしかし、その突っ込んだ体制のまま、右手に
ドコーーン!!
そこから放たれるレーザーはシズカとレンの両方を射線に
「いっ!?!?」
「【プル】ッ!」
シズカのはなった魔法がレンにくっつきシズカが引っ張るようにレンの移動経路を変えさせる。何とかレンを極太レーザーの範囲外へ引きずり出すことに成功したシズカ。だが2人ともにレーザーがカス当たりしたらしく…
「え!?え、HPすごく持ってかれた…。当たると危険…」
「あれやばいです、シズカは回避優先で立ち回るのです!」
「欲張って2人狙ったのが悪かったな」
ミカのレーザーは2人のHPを大幅に減らすことに成功する。
そのまま、重そうな巨砲を小柄な体で軽々と持ちそのまま飛び立つミカ。ハルトは後ろから急いでミカと合流する。
「いきなり飛ばしすぎだっ!」
「わりーわりー」
その時、敵陣後方にいるの巫女が技を発動させた。
「【
チーム「アインズ」全員が一瞬輝きバフが掛かる。
・衝撃吸収
・HP上限増加
・防御力上昇
ナユカとユキはそのまま外周を回りながら桜を散らす。桜型の弾幕を撒き散らすのはナユカが。それを少し後方から追いかけるようにユキが陣取る。
もちろん放置すればデュオのようにヤバい弾幕量となることは明白で、それを阻止するべく相手のシリウスがナユカ目掛けて技を放った。
「やぁ!おねーさん達!君たちの相手は僕だよー!【
「ビュア!!」
「お任せ下さい。【
全体を見渡せる位置味方陣営側後方上空にいるビュア。そこからひとつの弾幕が高速で放たれ。
「行きますよー!〘加速〙」
グンッ!
いきなりその弾はスピードを倍にあげてシリウスを狙い飛んでいく。魔弾に気づき、
「!?〔追尾〕?いや…」
同時。ナユカとユキはシリウスの【
「【赤眼発動「ワールドビュー」】」
ナユカの
ビュアの攻撃した弾はそのままシリウスに再度突撃。びっくり顔のシリウスもまたもや回避しようと動くが…
「こちらはこちらで。始めますよ!〘中断〙」
回避される寸前で唐突にその場で急停止する魔弾。さらに。
「〘発射〙!」
そこから大量の弾幕をシリウス向けて放つ。まるで今までシリウスを追っていた弾は今度は固定砲台のように弾幕を発射していた。
「わはは!なにこれ!すごーぃ!でも君たちは狙ってないよー!」
はしゃぎながら回避しナユカの方へ進路を向けるシリウスにビュアはさらに攻撃を仕掛けていく。
「〘設置〙〘遅延〙〘硬化〙〘連携〙〘プリセット〙」
だんだん重ねられていくスキル。そのままシリウスはナユカ達の方に向かおうとするが…。それは二度と叶うことはなかった。
「チェックです!【イムーバブル・モデル】」
「行きますわよ!【海爆「サブマリン ボルケーノ」】」
途端にシリウスを囲むように現れる魔法陣。これらはシリウスに〔硬化〕と、さらに追加で〘硬化〙を二重付与し全身を動かせないようにする。それが付与された弾幕が無数に放たれ、逃げ場を無くしたシリウスはあえなく被弾。そのままシリウスは状態異常:硬化 が付与され。
「…!!!」
ついでに喋れない。
さらにシリウスの下から現れる〔遠隔展開〕された青色と赤色混合の魔法陣が、大量の熱湯をシリウスに大量に叩きつけ吹き飛ばす。
強烈な攻撃を喰らい、さすがに耐えられる者もいない。シリウスのHPは呆気なく全損した。
「設置完了したよ!」
「お〜け〜!ナユカは後ろに下がりな〜。こっからは私の番だね!フフフッ!」
ビュアとアリアのおかげで桜の弾幕と〔魔法陣〕を各所にばら
今度は、ユキはダイチと戦うハルトの方へ。ナユカはアリアのいる位置まで後退し二手に別れる。
戦場はどんどん激化。あたりは桜に塗れ。完全武装のミカがレーザーを撒き散らす。各々が全力で「アインズ」を圧倒し始めていた。
HP
ナユカ
├──────────╂┤
ユキ
├──────────╂┤
ハルト
├────────╂──┤
アリア
├───────────┨
ビュア
├───────────┨
ミカ
├─────────╂─┤
・MP微量回復
・注目度上昇
・飛行速度上昇
・攻撃力上昇
・防御力上昇
・クリティカルダメージ上昇
・水中移動速度上昇
HP
リン
├─────────────┨
ダイチ
├────────────╂┤
シズカ
├──────────╂──┤
レン
├──────────╂──┤
サナタリア
├─────────────┨
シリウス
┠───────────┤
・衝撃吸収
・HP上限増加
・防御力上昇