《スキルオープン》

　舞台に上がった私と相手選手。それと同時にスキルオープンのアナウンスがかかった。

「あれ？ナユカさんではありませんか！！」

「ん？」

　と、相手がいきなり私に話しかけてきた。

　あれ？…そういえばどこかで見たことある軍服みたいな格好…

　…あ！

「軍曹ぐんそうだーーー！」

「覚えてくれてたでありますね！！嬉しいであります！！」

　なんと闘技大会初戦で戦った相手。「軍曹」というプレイヤーネームの軍服を着た、ちょっとボーイッシュな少女。

　技も結構軍隊って感じの技が多くて、戦ってた時も少し楽しかったし、ちょっと苦戦した覚えもある。

「ランキングバトルは初戦なんでお手柔てやわらかに！」

「そうでありますか！それは光栄こうえいです！私もあの時とはだいぶ変わって…。まだ練習段階であります！お手柔らかにであります！！」

《3…》

「初陣ういじんを飾かざる！勝利の景色を今【君と咲かせようMy Lyrics】」

《2…》

「いいですね！ではこちらも！我らの勝利のために！【軍隊招集】！」

《1…》

　私は盛大に桜を散らし、軍曹は自らの後ろに…

　え？軍隊！！？なんかいっぱい人型の…人形？が弓やら盾やら持って〔整列〕している。

《スタート！！》

　これは何が起こるかわからない、私はすぐに〔ジャンプ〕で後方に跳とびながら上昇。そのまま技を唱となえる。

「【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】！！」

「【弓兵！敵を撃うて！】」

　私と同時に軍曹も技を発動！あれ？でも前と少し違うね？

　前は〔魔法陣〕から「アロー」が飛んできていたのに対して、今回は後ろに出現した人形兵のうち弓を持った人形達が軍曹後衛の広範囲に〔浮遊〕しながら弓を構える。

　やばっ！！？

　そこから飛び出す矢は物理的な矢に〔火炎〕を〔気力〕で纏わせた。いわば物理、魔法共に備えたハイブリッドな矢！なんか名前だけ見たら燃費良さそう！！

　そんな矢が私目掛けて飛んで来ていた。それを見て。

「【赤眼発動「ワールドビュー」】！」

　集中力が上がり、私は回避に専念する。

　いやー。〔火炎〕付いてるから扇子で弾くのは危ないんだよねー。

　結構大きめに動きながら矢を躱かわすが、その矢の雨は次々に放たれていて攻撃に移る隙すきが無い。

　やっぱりダメージ覚悟で近づくしかないか？いや、この場合近づくと、他の人形兵が前に出てきて下手したら囲まれるね。

　なら、さらに遠距離に逃げて外周を飛ぼうかな？新スキルの効果も気になるし…

　あと人形が弓を引いてるから、そんなに制度は良くないと思う。

「よし！！」

　そうと決まれば、さらに〔飛行〕から〔ジャンプ〕に切り替え、多角的に跳びながらも軍曹と人形兵から距離をとる。

「させないであります！！【突撃隊！出陣！！！】」

　即座に私の考えてることがわかったのか。距離を取ろうとする私に軍曹は、新しく人形兵を召喚する。あの人形ってインベントリに入ってるのかな？

　その人形達は1人1人がバラバラに散らばり…

　かなりのスピードで突撃してきた！てか持ってるのスピアだし！！確かに突撃するならスピアはいいけど、この場合は槍とか。そんなもっと軍隊っぽいの持たせてあげようよっ！！

「ふっ！！？」

　そのまま突撃してきた人形兵を回避しながら私は距離をとり、そして。〔フライ〕！！

　〔ジャンプ〕から〔フライ〕に飛行方法を変更。

　〔フライ〕は〔飛行〕とは違い。その場で真上に飛び立てなかったり、小回りが効かないなど弱点があるが、直進移動がとても速い。これに〔スーパーアクセル〕も付いてるからかなりの速度で私はすっ飛んで行く。てか…。舞台の外周曲がるのがギリギリなんだけど！！これ以上曲がれない。

　見た目を意識する必要がある〔魅力〕のために私の飛んだ跡には赤い軌跡きせきを伸ばし、そのまま今度は軍曹目掛けて〔針〕型の魔弾〔風〕を飛ばし攻撃を開始する。

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スキル:針

カテゴリー:造形系

ランク:白

発動:アクティブ

概要:弾幕の形状指定や配置指定、アイテム作成時に使用する。魔弾使用時、威力低下の代わりに弾速が上昇。刺突攻撃判定となる。

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　思った通り、弓兵の矢は私を捉とらえることが出来ずに、はるか後方で虚空こくうに放たれていた。突撃兵も私の方がスピードが早いため追いついて来れない。

　私の魔弾を盾兵でガードした軍曹は弓兵に攻撃を辞やめさせ、今度は私の進路上に弾幕を自分でばら撒まき始めた。少しダメージを喰らったがそのまま突っ切る。そして、そうやって弾幕を張っている軍曹に向かって、私は〔フライ〕を〔ジャンプ〕に一瞬切り替えて再び〔フライ〕を発動。〔ジャンプ〕で軍曹の方に、かくん！と進路を変え、急接近する私に驚き、軍曹は対応できない。

　「くっ！【盾兵！】」

　咄嗟に体を逸そらしながら回避を始めた軍曹。それと同時に、盾兵を私との間に挟はさもうとするが、私の方が速い！

「ふっ！！」

　〔フライ〕の勢いのまま軍曹を扇子で斬りつける。

　結構大きめのダメージが入ったが、体を逸らしたおかげか致命傷にはならなかったらしい。

「とうっ！」

　すぎ去り際に投げナイフを飛ばすが、それは盾兵に拒こばまれた。

「まだまだ！【恒星流姫「ペンタゴンスター」】！」

「甘いであります！！【突撃兵！敵を撃て！！】」

「なっ！！？」

　いつの間にか先回りしていた突撃兵が、私にそのスピアを突き立てにやってくる。

「くっ！」

　回避と扇子で何とか防ぎ少量のダメージでやり過ごした次の瞬間。

「まだまだ！！【歩兵！！接敵せってき！敵を打て！】」

　その技名を聞いて、ハッと軍曹の後ろで待機していた歩兵を見ると、そこから動き出し。空中で私を打とうと動き出していた。

　でも、このスピードなら！！

　グサッ！！

「かはッ！！」

　私は不意に後ろから攻撃を喰らう。それはさっきまでスピアを持っていた突撃兵だった者。その攻撃だった。

ーーーー

スキル:整列

カテゴリー:命令系

ランク:緑

発動:アクティブ

概要:〔整列〕を実行すると指定した距離感覚、形態で等間隔にもの、魔弾を配置することが出来る。また整列ごとGPを消費することで指定したスキルを二重付与可能になる

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ステータス

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名前　ナユカ

所持金　199 908 300G

ギルド「力の解放」

ランキング:未定

HP

0├─╂─────────┤

MP

0├────╂──────┤

SP

0 ├───────╂───┤

GP

0 ├───────────┨✕

EP

A ┠───────────┤可能出力100V

WP

0┠───────────┤10　〇

CP

-5├─────┼─╂───┤5

称号「回避の極意」「覇者」

《スキル》

『パッシブ』

「原型」

魔力　気力　霊力　電力　妖力　魅力　

「強化系」

体力強化　魔力強化

「生活系」

食べる　家事　計量

「感覚系」

暗視

『アクティブ』

「属性系」

火　光　風　水　土

「変化系」

火炎　爆発

「鑑定系」

植物鑑定　鉱石鑑定　物品鑑定

「色彩系」

赤　青　緑　紫

「動作系」躱す　回す　伸ばす　直角　止める　減速　連動　集合　舞う　帰還　条件　打ち上げ　曲げる　振りまく　追尾　緩急

「設置系」

魔法陣　設置

「音響系」

歌唱　効果音

「表示系」

地図　表示　隠蔽　掲載

「部位系」

足　手

「命名系」

技名　合技

「技術系」

短剣術　剣術　槍術　弓術

「造形系」

星　針　魚　桜　獅子

「体術系」

叩く　スーパーアクセル　蹴る

「防御系」

防護　受け身

「装備系」

装備

「生産系」

鍛治　裁縫　調理

「飛行系」

ジャンプ　飛行　フライ

「状況系」

逆境　鼓舞

「行動系」

拍手　笑顔　投擲　与える　微笑　ポーズ

「？」

念話

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技

【煌星流姫「ペンタゴンスター」】:△

【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】:〇

【昇華星林「トゥインクリング　ナイトフラワー」】

【赤眼発動「ワールドビュー」】:△

【君と咲かせよう】:〇

【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】

【月降翔姫「バンブーロケット」】

〇＝作動中

△＝キャンセル

状態

・MP特定回復

・HP特定回復

・注目度上昇

・魅力値上昇

・反応速度上昇

・魔法耐性上昇

・衰弱

・失血

・大怪我