「こんなときにパソコンでエッチなゲームでもしてるの? イワウマ」
「――どうわぁー! お、おまっ、聖奈っ!?」
「静かに。珍しい状況なのにここはカメラがないしスマホの充電も切れたから、ICレコーダーに音声だけでも記録してんのよ。あんまり騒ぐとあとで黒歴史になるかも」
「なに、てかいつ帰国したの? そもそもこの状況でどうやって来たんだよッ!?」
「玄関、さっき開けたでしょ。監視カメラに映ってた」
「監視? なにおまえ、人を盗撮する趣味あったのか!」
バキッ!
「……痛っ~」
「同僚たちが消えたから捜索してたら、警備室のモニターにあなたが映ったの。……ていうか、まさかあなた。写メとかビデオチャットとかで連絡してあげてたのに、あの場所がどこかもわからなかったんじゃないでしょうね?」
「……そうだ。思い出してパソコンの日記に書くとこだったよ。あれ、おまえの研究所だよな?」
「そういうこと」
「どういうことだよ! なんでフランスの研究所が日本のおれの部屋に繋がってんだ!?」
「それは……。おそらく、あたしたちが
「うん、意味不明だな」
「とにかく、さっさと一緒に来なさい。あなたは事態の打開のために必要らしいから」
「なにその強制……っていてて、引っ張るなって。はいはい、ついてくから!」