身支度を整えると温美は天を仰いだ。そして大きく息を吸うと───
───全身全霊で大きなため息をついた。
「混浴は混浴っスけど……。まさか温泉が小さいのでひとりずつしか入れないなんてっス……」
『温泉がふたりだけの貸し切りに』という状況に様々な妄想を膨らませていた温美は、ほっとした半面、残念な気持ちと期待が裏切られた気持ち、そして「なんでやねん!」という怒りの気持ちが渦巻いていた。
『安心しろ。心配ない』
「むしろ心配になる状況にして欲しかったっス……」
そう独り言を漏らした温美はポケットの中をまさぐった。
「そうすればこの
温美はポケットの中の物をギュッと握り締め、そして大事そうにポケットの奥に押し込めた。
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【後書き】
私の小説を読んでいただき、本当にありがとうございます。
(⋆ᵕᴗᵕ⋆)ウレシイデス
秘密兵器の謎は乞うご期待です~♪
今後も皆さまに「面白い!」と思っていただけるよう頑張ります!
(๑•̀ㅂ•́)و✧
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