「私のターンです!
MPを6消費して前列中央に《不死鳥の騎士》を召喚します!」
『お守りいたします!』
《不死鳥の騎士》0/6《再誕》《挑発》
「さらにMPを4消費し、アクションカード《聖炎の鎧》を使用します。
《不死鳥の騎士》に《被ダメージ−1》と《守護》を一つ付与します。」
《不死鳥の騎士》0/6《再誕》《挑発》+《被ダメージ−1》《守護:1》
「さらに職業アビリティ『聖炎の衣』を発動。
味方全体に《被ダメージ−1》と《再生》をもう一度付与します!」
《慈愛の不死鳥・チャリティフェニックス》0/15《不死》《封印不可》《除外不可》《被ダメージ−2》《再生》+《被ダメージ−1》
《不死鳥の騎士》0/6《再誕》《挑発》《被ダメージ−1》《守護:1》+《被ダメージ−1》《再生》
「ターンエンドと同時に《不死鳥の儀式》のスタックを1つ貯めます。」
《不死鳥の儀式2/5》→《不死鳥の儀式3/5》
「さらに《不死鳥の儀式》のスタックが3になった事で《慈愛の不死鳥・チャリティフェニックス》の能力発動。
味方全体に《守護》を1つ追加します!」
《久慈川 愛海》HP30+《守護:1》
《慈愛の不死鳥・チャリティフェニックス》0/15《不死》《封印不可》《除外不可》《被ダメージ−3》《再生》+《守護:1》
《不死鳥の騎士》0/6《再誕》《挑発》《被ダメージ−2》《守護:1》《再生》+《守護:1》
『グルルォォォオオ!!』
《スカルドレイク》はターンが始まるとMPを8消費し、アクションカード《虚無からの創造》を発動しました。
このカードの効果はたしか自身が『除外』したコスト5以上のユニットカードを3枚コピーして召喚するという能力でした。
そうなってくると嫌な予感しかしませんね……
『『『『『『キシャァァァァァァァァアアアア!!!』』』』』』
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12《無限の虚無》
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12《無限の虚無》
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12《無限の虚無》
やっぱり《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》が複数……しかもさっきの《ブラックホール》による『除外』で能力がさらに上昇した状態で召喚されました。
『グォォォオオ……!』
残りのMPで使えるカードが無かったのか《スカルドレイク》はターンを終了し、こちらのターンになりました。
また死亡させてしまうのがわかっているのであまり使いたくありませんがここで使わないとかなり不味いですね……。
「私のターンです。
MPを6支払い、《封聖炎》を発動します。
敵ユニット全てを《封印》状態にし、攻撃力を−2します!」
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12+《封印》
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12+《封印》
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12+《封印》
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12→0/0→死亡
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12→0/0→死亡
《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》15/12→0/0→死亡
まさか《聖なる封印》がこんな形で強化されるとは思いませんでした。
しかし今のこの状況ではとても助かりました。
「残りのMPを消費してアクションカード《魔力焼却》を使用します!
お互いの最大MPを半分にします!」
《久慈川 愛海》最大MP10→5
《スカルドレイク》最大MP10→5
「ターンエンドと同時に《不死鳥の儀式》のスタックを1増加させます!」
《不死鳥の儀式3/5》→《不死鳥の儀式4/5》
『グルォォオ……!』
『ヴォイドレンジャー』5/2《狙撃》
《スカルドレイク》は《挑発》持ちや配置を無視して好きなユニットを攻撃出来る《狙撃》の能力を持った《ヴォイドレンジャー》を召喚しました。
しかし《先制攻撃》を持っていないユニットは召喚されたターンには攻撃する事は出来ません。
これで私は自身の勝利が確定しました。
『グルルルゥゥウ……!』
「私のターン……と言いたいですが何もせずターンエンドします!
《不死鳥の儀式》のスタックをさらに増加させます!」
《不死鳥の儀式4/5》→《不死鳥の儀式5/5》
「《不死鳥の儀式》のスタックが5溜まった事により《慈愛の不死鳥・チャリティフェニックス》の能力発動!
私はこのデュエルに勝利します!!」
『キュォォォォォオオオオ!!』
《慈愛の不死鳥・チャリティフェニックス》は炎を纏いながら飛び上がり、虹を作りながら飛び回って光七色の光を降り注がせました。
『グルル……!?グォォォォオオオオオ!?!?』
まるで聖なる光によって浄化されるように《スカルドレイク》は光の粒子となって消えていきました。
《久慈川 愛海》Extra Win
――――――――――――――――――――
私の意識が戻ると、《スカルドレイク》だった生徒は倒れ、その体がカードへと戻っていました。
「本当に全身がカードだったんですね……」
私がその生徒だったカードへと近づいて行くとそこには1枚のカードがまるで存在感を示すように輝いているように見えました。
「……?なんでしょうか?」
私は目についたそのカードを拾い、カードの中身を見てみるとそこには《聖炎龍の遺骸》というアクションカードがありました。
しかもよく見てみるとそのカードは他のカードとは違い、その1枚だけ私の職業である『不死鳥の巫女』専用のカードでした。
「もしかして最後のあの時に本当に浄化されたのでしょうか……」
効果は空いている自分のマスに《聖炎龍の遺骸》を設置して5ターン後に《ホーリーレッドドラゴン》を召喚するという能力みたいです。
コストこそ2と低コストですが発動までに凄く時間かかってしまうのが難点ですね……
それにしても……他のカードはどれも《ヴォイドデッキ》関係のカードばかりしかありませんね。
「多分核となっているカードはこの《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》なのでしょうね。」
私は落ちていたカードから《無限の虚無・ヴォイドウロボロス》を拾い、調べます。
そう言えばこのカードの名前……何処かで見たような?
私はそう思ってタブレット端末の検索機能を用いてこのカードの名前で検索をかけました。
「ッ!?」
私はこのカードの名前で検索結果を見てとても嫌な予感がしました。
なぜならこのカードは《ヴォイドデッキ》が流行っていた頃、世界大会で3位を勝ち取っていた人物の持っていたユニークレアカードだったのです。
「……世界大会最上位クラスの人物のユニークレアカードがこんな作戦に使われているなんて!」
このカードがこんな所で使われているとなると元々使っていた人物は……
私はその人の名前で検索するとニュースで行方不明として報道されいることが判明しました。
つまりそれだけの人物が『デュエニュクス』、又は『バーバリアス』によってカードを奪われたという事である事は間違いないということです。
つまりは『デュエニュクス』又は『バーバリアス』のどちらかには少なくともその人物を倒せる程のとてつもない実力者がいるのは確実でしょう。
そうなると浅麦君の所がとても心配です。
「浅麦君……大丈夫でしょうか。」
私はタブレット端末を起動して監視カメラに接続し、浅麦君のいる所を探しました。
しかしそこには意識を失って倒れている浅麦君が居ました。
となるとやっぱりデュエル中のようですね……
起動中の『デュエルフィールド』を検索し、浅麦君が今戦っている『デュエルフィールド』を調べました。
浅麦君の戦っている『デュエルフィールド』を発見し、デュエル中の映像を見てみると、そこには信じられない映像が映っていました。
『うぐっ!?ァァァァァァァァアアアアアア!?!?!?!?』
「浅麦君!?」
そこには赤黒いオーラを全身から放ち、服装が変化していく浅麦君の姿がありました。