「アンタ、自分がチョコもらえるとか思ってるワケ?」
二月十四日、バレンタインデーの放課後。
ソワソワ、キョロキョロしていたオレにクラスメイトのギャルが声をかけてきた。
「今年も、ゼロか…」
「当たり前じゃない!」
世界的ショコラティエの父を持つからって、味に厳しいワケじゃないんだ…。