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第47話 素直になれない

:確かに知りたい

:強さの秘密の一環か

:ぜひ鑑定してくれ


「わかりました、そのうちやりたいと思います。ただ他にもやる予定の配信だったり、色々あるので、すぐには無理ですけど。」

「いいよ、配信チェックしとくし。」


 皇あかりは楽しげにそう言った。

「それでは次に、獄寺ちょこさんに聞いていきましょう!実は獄寺ちょこさんには、マカ●ンがたくさんきてるんだよね〜。」


「え!?あ、あたしにぃ!?」

 獄寺ちょこは自分を指さして驚く。

「まずこれね。もう自分の配信はやらないんですか?」


「う、う〜ん。今は、まあ……いいかなって思ってるわね。」

「これ、それに関連する2つ目ね。正直剣呑寺いおりさんをどう思っていますか?」


「い、いおりについて?別に、どうって言われても……。どうもないわよ。」

「でも、いおりんの配信にだけ顔を出してるし、いつも楽しそうだよね?」


「た、楽しくなんかないわよ!」

「え?そうなんですか?ちょこさん。」

「そう?つまらない?」

「つまらなくも……ないけど……。」


「良かった!じゃあこれからも一緒に、配信やってくださいますか?」

「まあ、気が向けばね?」

「いつも気が向いてるんだね!」


 とからかってくる皇あかりに、

「ばっ!ちがっ!違うわよ!たまたま!たまたま巻き込まれてるっていうか……!」

 と慌てて否定する獄寺ちょこ。


:てえてえ

:2人の絡みは癒やし

:獄寺ちょこに癒やされる日がくるとは思わんのよ

:それな

:今やただのツンデレ

:ちょこタンの魅力を発信したいおりんには感謝しかない

:ソロ配信するなら、今なら別のファン層がつくよな


 獄寺ちょこは何も言えなくなり、盛大にテーブルの上のジュースをすすって、それを美織がニコニコしながら眺めていた。


「それじゃあ続けて、蓼科沙保里さんに質問いくよ!」

「は、はい!」


「これもマカ●ンからの質問だね。今のギルドを抜けて入りたい事務所やギルドはありますか?だって。私としてはうちに来てくれてもいいなって思ってるよ。見た目も可愛いし、推定中学生最強っていうのも、いい売り文句になるよね。人気出ると思うよ。」


「え!?わ、私がだんちゅうぶ!のダンチューバーにですか!?」

 沙保里はポカンと口を開けた。


:確かに

:さおぽんの配信見たい

:人気出ると思う


「い、今のところ、どこという希望はないんですが……。違約金の問題が解決するのであれば、拾ってくださるところであればどこへでも……という感じです。探索者が出来ればなんだっていいので……。」

 と控えめにそう言った。


「みんなはそれぞれ、どうして探索者になったの?」

「私は家族を楽させる為ですね。母が毎日夜勤で無理していたのをどうにかしたかったのと、妹がまだ小さいので、母と過ごせる時間を作ってあげたくて……。今は顔を合わせられる時間が少ないので。」


:孝行娘や(´;ω;`)

:今はドロップ素材があるから、その夢もかなったんと違う?

:ブラッドメタルラビットの加速の双剣の売上あったら、普通は働かずともいいレベルよ


「はい。売上が振り込まれたら、それを見せて母に話をしたいなって思います。家族3人食べていかれるだけのお金が出来たよって。それで今の仕事をやめてもらって、働くにしても昼間の仕事にして欲しいと思ってます。」


「いい夢だね!夢がかなうといいね!」

「はい、ありがとうございます。」

「私は勉強が苦手なので……。探索者で稼げれば勉強しなくていいって聞いたからです。」


 沙保里がへへ……と頭をかきながら言う。

「確かにね!私も勉強は苦手だったよ!だからこうしてダンチューバーになれてよかったなって思ってるね!」


:クイズコラボに出た時酷かったからな!w

:アッカリーンの唯一の弱点やなw

:俺も勉強は嫌い

:勉強しないで生きていかれるのは強い

:生活の手段が増えたのはいいこと


「獄寺ちょこさんは、どうしてダンVtuberをはじめたの?」

 まったく答えようとしない獄寺ちょこに、皇あかりが話を振る。


「あ、あたしは……。」

 と言い淀んで話そうとはしない。美織が不思議そうに体を向けて首をちょこに向ける。


:遊んで欲しいって言い出せなかったんだよな

:迷惑行為→絡んで欲しくてイジイジ

:でも人前に顔を晒すのが嫌で、ダンチューバーじゃなくダンVtuberになったと

:今はいおりんがいて良かったな

:好きならば好きだと言おう

:いっぱい遊んでもらえ

:今は毎日楽しそうでなにより


「……違うわよ!そんなんじゃないから!」

「そうなんですか?ちょこさん、良かったら配信以外でも良かったら遊びませんか?」

「……へ?」


「私と遊んで下さい、ちょこさん。……駄目ですか?」

「い、いい……けど……。」

「尊……。」


 思わず真っ赤になってしまった獄寺ちょこを見て、皇あかりが口元を両手でおさえて目をキラキラさせる。コメント欄はてえてえと草で埋め尽くされた。


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