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男の娘がヒロインでもラブコメは成立しますか?
男の娘がヒロインでもラブコメは成立しますか?
@芳樹
現実世界ラブコメ
2025年01月27日
公開日
7.9万字
連載中
曰く、ラブコメにはヒロインが不可欠だ。 曰く、ヒロインは可愛い存在であるべきだ。 そして、男の娘は可愛い。 ――だからこそ、ヒロインは男の娘であるべきだ。 男の娘《おとこのこ》 その存在は、幼く可愛らしい少年を表す「ショタ」でも、美形の顔立ちをした「美少年」でも定義が出来ない。 不思議で、魅惑的で、神秘的な存在である。 そんな男の娘達に振り回される才川裕作《さいかわゆうさく》は、今日も彼らと様々な毎日を過ごしている。 弟にはいつ性的に襲われるか分からないし、 親友からは小生意気に煽られし、 後輩には訳も分からず振り回される。 いびつで刺激的な毎日を過ごす過程で、才川裕作は気持ちは変化していく。 時にそれは、友情を育む青春の一ページになり、 時にそれは、恋心を育む恋愛に発展していく。 ――はたして彼らは、どんな結末に辿りつくのだろうか。 この物語はフィクションである。 実際の人物、団体、個人の考えなどとは関係ありません。 だからこそ、この物語には意味がある。 これは、メインヒロインが全員男の娘でラブコメは成立するのかを温かい目で見守る、そんな物語である。 ※外部サイトでも同作品を投稿しております。 予めご了承ください。

序章

第0話 男の娘がヒロインでもラブコメは成立しますか?

男の娘おとこのこ


その存在は、幼く可愛らしい少年を表す「ショタ」でも、美形の顔立ちをした「美少年」でも定義出来ない神秘的な存在である。


そんな存在が、この物語にはヒロインとして登場する。


一人目は主人公の弟であり、ちょっとS気の強い男の娘である才川沙癒さいかわさゆ

外国人と日本人のハーフで、物静かで目立つ行動を嫌う銀色の髪をした美しい人物。


十年前に主人公の父親の再婚し、その相手の連れ子だったのが沙癒という男の娘。

沙癒は常に主人公に対し熱烈なラブコールを送っており、彼を堕とす為には手段を択ばない程、彼の事を溺愛している。


自分は攻め、主人公は受け。

それ以外はありえないという尖った思想を持ち、隙あれば主人公を襲おうとしている。


そんな彼は、まごうことなき男の娘である。


二人目は主人公の親友で幼馴染である早乙女秋音さおとめあきね

モデル業を営んでいた母と学院の理事長を務める父の間に生まれた可愛らしい人物。


その可愛らしい容姿から、登校する学院でアイドルのような存在になっており、校内で彼の存在を知らぬものはほとんどいない。

可愛いものが大好きな秋音は、自身もそうでありたりと思うようになり、自ら男の娘になる道を選んだ意志の強い人物である。


主人公には良く生意気な態度を取るが、それは照れ隠しの証。

素直に気持ちを伝えるのが下手で、主人公と二人きりの時は顔をよく赤らめ、空回りをする可愛らしい子。


だか、彼の主人公に気持ちは本物であり、今日も今日とて元気いっぱいの男の娘である。


三人目は主人公の後輩であり、凛々しくも可愛らしい見た目の持ち主の新海七海しんかいななみ

全国でも知名度のある野球の投手だった彼は、運動神経が抜群で、どんなスポーツをやらせても一線級の活躍を見せる。


飄々とした性格で神出鬼没な彼は、学院で「王子」と「姫」の両方の愛称を持つハイブリットの擬人化である。

そんな彼は、全国的に有名な野球選手だったが、怪我の影響で野球を辞めてしまい毎日暇つぶしに明け暮れている。


主人公の後輩となる高校一年生だが、礼儀正しく自立した性格から年齢以上に落ち着いた印象を受ける。

よく謎の勝負を吹っ掛けたり不安になる様な言動を言うが、それも彼の戦略の内……なのかもしれない。


そして勿論、彼は男女問わず誰からも愛される男の娘である。


そんな彼らの中心にいる人物こそ、物語の主人公である才川裕作さいかわゆうさくである。


ちょっと、いや、かなり体つきが良く、クラスメイトからは「イケメンゴリラ」としての愛嬌を持たれていたりいなかったりする普通の男子高校生。

人柄も良く、偏見を持たず誰とでも仲良くする反面、彼らが抱える恋心には鈍感な模様。


しかし、彼らの事を誰よりも大切に思い、どんなことがあろうと助けになるという芯の強さを持つ純粋無垢な好青年。


――はたして彼らは、どんな結末に辿りつのだろうか。


これは、メインヒロインが全員男の娘でラブコメは成立するのかという事を温かい目で見守る、そんな物語である。

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