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第70話 あなた、龍神教に入らないですか?

 するとオスカルがまた糸を四方八方に飛ばす。


 放たれた糸が一目散に私の元に飛んでくる。私は糸に向けて手を挙げ能力を発動する。


 《ポイズン》


 私の手からは毒液が形成され、オスカルの糸が跡形もなく無くなってしまう。その様子を見たオスカルは嬉しそうに拍手をしてくる。


 だがまだまだ糸は飛んでくる、私は次から次へと毒液を投げ飛ばし糸を撃ち落としていく。その様子を見てオスカルはブツブツと何か話しているように見えた。


 なんだあの余裕な表情は……。リズたちの攻撃を邪魔することなくずっとこっちを見つめている。気持ち悪い男だ……。


 するとオスカルが私に向けて口を開く。


 「あなたあ、龍神教に入らないですかあ? そのスキル、素晴らしい! あなたでしたら即幹部! いや幹部越えも夢ではないです!」


 何を急に言っているのかと思えば宗教勧誘だとは……。冗談では無い。私が龍神教などに入るわけが無い。


 「入るわけないでしょ」


 きっぱりと断る。するとオスカルは表情を変えずに首を横に振る。


 「それは残念ですよ? もったいないですねえ……」


 心底残念そうな表情を見せると、オスカルは私に向けて無数の糸を飛ばして来る。私はそれに対し《ポイズン》を発動する。だがその隙をついてオスカルはこちらに走り込んで来ている。


 気づいた時には私の目の前まで来ておりオスカルが思いっきり拳を握りしめて私の腹部を突く。突然腹部に訪れたとてつもない衝撃による痛みに耐えながら私は《ブリザード》を発動する。


 放たれた冷気は一瞬で周囲の木々を凍てつかせる。オスカルも一部身体が凍ってしまったので動けないようだった……。そして少し距離を置くためにバックステップする。


 距離を置いた後、周りを見渡すと龍神教信者からの連続攻撃に耐えていたエリックとリズ、レズリタが見える。だが教徒の圧倒的な人数により押し切られそうになっていた。


 どうにかしないとまずい……。すると凍っていたはずのオスカルの氷がみるみる溶けてゆく……。やはり人間じゃ無いということなのだろうかと冷や汗を垂らしながらそう思うしかなかった……。


 確かに私の《ブリザード》はちゃんと命中したはず……。だが奴の身体はみるみる回復していっているように見える…………。


 なんとか必勝法を見つけ出さねば……、そう思い地面を見ていると糸が張り巡らされていた……。


 この糸は《コピー》出来るのだろうか?私は手を突き出し糸に触れて《コピー》を発動する。


 ――――――――――――――――――――――

 あなたが使用できるスキル一覧

 ・《コピー》

 ・《ポイズン》

 ・《ブリザード》

 ・《影の龍力》

 ・《星糸》NEW!

 ――――――――――――――――――――――


 私は無事にコピーが出来たことを確認する。

 《星糸》


 そして私はスキルを発動―――――― 手から禍々しいオーラが現れ糸が放たれる。

 私の手から放たれた糸はオカルトの元にへと飛んで行く。

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