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第14話 ヤバイ「光希」

「耀!もう着くよ。」っとマネージャーの磯部さんに起こされる。車がスタジオの駐車場に入った所だった。「ふぁーい。起きた!大丈夫!」「シャキーンとしてよ!」

あっ。黒光りの車を見つける。あれ?朝マンション下で見た車に似てる‥‥‥‥‥‥。

「耀!!」

「あっ!聞いてる。大丈夫!いつも言うけどシャキーンって何?」

「目を覚ましてしっかりって事!!」

「ふーん。ね!!あの車は高そうよね?」

「あー。高いよ。今日も副社長様が来てるのかも‥‥‥‥失礼のないようにね!!」

「はいはい。」適当に返事をする。九重 新‥‥‥‥‥。どっかで見た顔。誰かに似てるんだよな‥‥‥‥。誰に似てるんだろう‥‥‥‥‥‥‥。モヤモヤしかしない。

車を降りてスタジオに入る。


「「おはようございます。」」

広告代理店のスタッフが慌てた様子で走ってくる。

「すいません。」深々と頭をさげる。

「どうされたんですか?」磯部さんが冷静に聞く。

「じつは‥‥‥‥‥‥。撮影機材の調子が悪くて‥‥‥少し楽屋で待って頂いても大丈夫ですか?」

「あ‥‥‥‥。後に予定は入れてないので大丈夫ですが‥‥‥‥明日にずれこまないようにして頂きたい。」

「わかりました。では、楽屋でお待ち下さい。」

「「はい。」」

「磯部さん。ありがとう。明日‥‥‥‥類との約束の為に言ってくれたんでしょ??」

「いつも、文句言わずに仕事をこなしてくれてるからね。これくらい‥‥‥。」

「サンキュー!!」


コンコン。楽屋の扉をノックする音がした。


「はい。どうぞ。」磯部さんが応える。


「失礼します。」っと九重副社長と秘書らしき人と広告代理店の人が入ってくる。


「申し訳ありません。撮影機材の調子が良くなく、今日の撮影は難しいです。」広告代理店の人が深く頭を下げる。


「明日の予備日を使わせて下さい。」再度‥‥‥‥頭を下げる。


「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」

「どうかされましたか?」九重副社長が聞く。

「あ‥‥‥‥‥‥。いえ‥‥‥‥わかりました。」っと磯部さんが言う。

「何かあるんだろう?」九重副社長が明らかに口調をくずし俺に聞いてくる。


「あ〜屋内の撮影だったので順調に終わると思ってしまって‥‥‥‥」

「しまって‥‥??」

「甥っ子と出掛ける約束をしてしまって‥‥‥‥」

「2歳のあの甥っ子??」

「あっ。そうです。今‥‥‥イヤイヤ期の入り口みたいで‥‥‥一度イヤって言い出したら大変なんです。」

「イヤイヤ期?」

「そうです。何でもイヤって言う時期らしいっす。」

「そうなのか。」

「はい。だから〜明日、行けないと分かると荒れるだろうなーっと‥‥‥‥‥姉が大変だろうな‥‥‥‥。」

「‥‥‥‥‥‥‥。」

「あっ!でも、大丈夫です。仕事なので‥‥‥‥‥。」

「待って!ベビーシッターを手配しよう。それでどうだろう??」

「‥‥‥‥‥‥。良いんですか?今から手配できるんですか?」

「あぁー大丈夫。」

「はぁー。良かった‥‥。お願いします。」頭を深くさげる。

「手配する。連絡先を交換しても??」

「はい。是非。」2人は連絡先を交換する。

「イヤイヤ期というものは大変なんだな?」

「はい。今朝も白米がないのに納豆ご飯を食べると聞かないのでコンビニにチンするご飯を買いに行ったんですよーー。かわいいけど‥‥‥大変です。」

「あーそれでコンビニ‥‥‥‥。」

「えっ?」

「いや。大変だな。ベビーシッターの手配は必ずするから明日の撮影をお願いします。」

「わかりました。」


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