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第3話 ちょっとした事。ちゃんと気にすればよかった。

周平が、いつもより3時間以上も早く帰ってきたから夕ご飯がまだ出来ていなかった。3時間も早く帰ってくるならメールぐらいしてほしかった。だから私は悪くないと思ったが何となく謝った。何でもすぐに【ごめん】って言うのは私の癖かも。


「ごめーん。ご飯まだなんよね〜。食べに行く??」顔の前で手を合わせて言う。


数秒の間があり「行かない。持って来てもらおー。」すぐにスマホを取り出して検索しだす。


「何する?寿司?ハンバーグ?ピザ?焼き鳥?」スマホから顔をあげずに周平が聞いてくる。


「ピザか焼き鳥。周平は?」


「あっ。からあげが良いなー。」と周平が言う。


「じゃーピザとからあげにする?」2人の案を採用して周平に聞く。


「そうだなー。頼んどく!」周平がスマホで注文をしてくれる。


「ありがとう。届く前に愛梨奈をお風呂に入れようかな〜。」愛梨奈を抱き上げて言う。


スマホの操作をしながら、また顔もあげずに言う。「俺が入れる。」


「本当に?ありがとう。」

そういえば最近、周平と目が合うことが減ったな。昔だったらスマホを触っていても話す時は顔はあげてたのになー。これが夫婦の倦怠期の始まりかな??そんな事を思いながらも、せっせと愛梨奈の入浴の準備をする。


愛梨奈と周平がお風呂に入り浴室からはキャッキャッっと楽しそうな声が聞こえてくる。愛梨奈が生まれて周平は、愛梨奈命になったなー本当に良いパパだなっとしみじみ思った。


「愛梨奈、あがるよー。」浴室から声がかかる。


「はーい。」


愛梨奈を受け取りパジャマを着せ終わった時に


〈ピンポーン〉チャイムがなった。


「きたー。」「はーい。」っとモニターを見るも誰もいない。部屋番号を間違ったかな?丁度、周平も髪を拭きながら浴室から出てくる。

「届いた?チャイムなったよね?」

「うん。チャイムなったけど、モニターで確認したら誰もいなかったよ。部屋番号間違いかな??今、どの辺にいるか携帯で確かめてみてよ?」


周平はスマホを見てすぐに‥‥‥‥‥

「もう少しで着く。」っと言う。スマホに2回ぐらいしかタップしてなかったな‥‥‥‥そんな簡単に確認できるんだなー。

「じゃ〜。さっきのは間違いだったんだね。」私が言うも周平は返事をせずに「玄関のチャイム?」

「ううん。エントランスのチャイム。だから部屋番号間違ったんだね。」もう一度言う。


恐い顔になり、また返事をしない。

数分の間があり周平が言う。

「俺、ちょっと見てくる。チャイムなっても出るなよ!」見てくる?なにを?間違った人を?


「えっ!!何で?昨日からちょっと心配しすぎだよ。」周平を止めようとするが‥‥‥‥‥


「いいから!!」っと周平は出て行ってしまう。


何なんだろう??さすがに、ちょっとおかしいな‥‥。何かあるんかな??


10分ぐらいして「誰もいなかったー。」って周平が帰ってきた。ううん?誰もいないのに10分も何を確認してたんだか??まぁー周平の気が済んだんなら良いかー。

「でしょ!間違いだったんだよ。」


「そうだな。」


〈ピンポーン〉チャイムがなる


「俺が出る。」


〈はーい。どうぞ。〉エントランスドアを解除する。


「ピザもからあげも一緒にきたみたい。」


「よかったね。愛梨奈にミルクあげるから〜受けとって食べる準備してて!」


「りょーかい。」また、機嫌の良い、いつもの周平に戻ってた。





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