ガチャ。バタン。
いつもよりは早く、昨日よりは遅い6時半すぎに周平が帰ってきた。
「ただいま〜。」周平が私が抱っこしていた愛梨奈を覗き込んでいう。「おかえり。」「ばぁーあー」愛梨奈も何やら答えるので‥‥‥可愛くて周平は1人
「愛梨奈。かわいいね〜。」っと悶絶する。
そして、早く愛梨奈を抱っこしたくて急ぎ足で手を洗いに洗面所に向かう。
「マリと海、元気だった?」手を洗いながら聞く。
「元気だし〜海君も愛梨奈もお利口だったよ。」っと答える。
「愛梨奈は毎日、お利口だよね〜。はぁ〜毎日かわいい。」周平が愛梨奈を抱っこする。
デレデレ顔から真面目な顔にかえて
「何もなかった?」っと聞く。
「何もなかったよ。マンションが同じ人かな?行く時に会った人に今日だけで3回もあったけど。運命かな?」っと笑うが‥‥‥周平の顔がこわばっていった。
「どんな女性だった?」
「ショートカットの女性。同じぐらいの年齢かな??マリに同じマンションでも知らない人なんていっぱいいるよ。って言われたー。やっぱりマンションの人かな??」首を傾げる。
「あっ‥‥‥。うん。」周平は何か考えてるような‥‥。そのまま、しばらく何もいわなかった。
あれ‥‥‥女性って言ったかな??階段の話をしてから何かおかしいような‥‥‥。何かへん‥‥。何がって具体的には説明できないが違和感がある。
〈ピリリリリリ〉周平の電話がなる。
携帯の画面を見たまま止まっている。
「周平!どうしたん?」
「あっ。仕事の電話。」っと言って部屋を出ていく‥‥‥。
どうしたんかな‥‥。最近、帰ってくるん早いよな‥‥‥。
今日は、さっぱり手巻き寿司なんだけどな‥‥‥。早く電話終わらないかな‥‥‥。
数十分後に、こわばった顔のまま戻ってきた。
「ごめん。待たせた。」
「ううん。仕事、大丈夫?」
「大丈夫。」っと周平は答えるが、全然〜大丈夫そうな顔じゃないけど‥‥‥。
浮かない顔の周平とご飯を食べ始める。
『いただきます。』