『ごちそう様でした。』
ご飯を食べ終わり周平が言う。
「ふ〜。俺、先にお風呂入って良い??」
「うん。今日はお出かけして、いっぱい汗かいたから〜愛梨奈はもう入れたから1人でゆっくり入って。」
「ありがとう。」周平がバタバタと浴室に行く。
暑い‥‥‥‥‥‥。あっ。そうだ!
寝室のエアコンをつけておこー。部屋を涼しくしとかないと暑くて寝れないね。
「あっ!」
手が当たってしまってベッドの上にあった周平のカバンを落としてしまった。周平がファスナーを閉めてなかったので中身も散らかってしまう。
あーあー。サイアク。拾わなきゃ!!ファスナー閉めてよね!!まぁー私の不注意か!
中身を拾っていると、小さい黒いものが赤く光ってる。
えっ!!!
何コレ???
盗聴器???
誰が???
何で???
周平???
恐い。黒い物体を持ったまま立ち尽くす。
「ぎゃー」
愛梨奈の泣き声で、我にかえる。
あっ愛梨奈‥‥。えっ愛梨奈だけは守らないと‥‥‥。
そう思った時に一瞬で冷静になれた気がする。
とりあえず、盗聴器のスウィッチを切ってエプロンのポケットに入れて愛梨奈のもとに走る。
愛梨奈を抱っこしながらも頭の中は盗聴器の事で頭がいっぱい。ごめんね。愛梨奈。
周平のカバンに入っていたから周平の関係者??
周平は誰に盗聴されてるの?
何の為に??
階段の出来事を話した時から何だかおかしい周平‥‥‥関係あるのか??
疑問が次々に出てくる。
とりあえず、冷静に話す事は出来そうにないから、まず愛梨奈を寝かしつけよう。