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第30話 イヤイヤイヤ‥‥‥‥

将太君とケンシロウ君と瀬戸君が詰め寄ってくる。

そうですよねー来るよねー。

何か言われる前に先に‥‥‥‥

「全然違うから!」顔の前でブンブン手を振る‥‥‥‥。

「「「何が??」」」

「何が?って‥‥‥‥ソレよ‥‥‥。ただ‥‥‥1番汗がすごくて脱水が気になっただけ!!それだけ!他にはない。」

ピーっと休憩終わりの合図がなり。ホッとする。まだ納得してない3人に向かって‥‥‥‥「はい。はい。行って行って」と‥‥‥‥畳の中央に行くように背中を押し3人は振り返りながら渋々行く。

はぁー。何?小うるさい小姑が3人おる感じ!!!

はぁー。何もない。大学1年生。19歳。ダメ。絶対!あ〜なんかのポスターの決まり言葉みたいになっちゃた〜。ハハハッ。

違う違う。本当に‥‥‥‥そういうんじゃない。美しい柔道で‥‥見惚れた。そうだ!それだけ!!柔道のファン!!ソレに決まってる。はぁーびっくりした。一回り以上も下にトキメイたかと思った‥‥‥‥。あぶない!自分の胸をおさえて頷く。


大丈夫!!何が大丈夫かはわからないけど‥‥‥‥自分に言い聞かせる。

練習の後半も気づけば長崎君を目で追ってしまって慌てて将太君達を探す事を何度も繰り返してしまう。

練習が終わって‥‥‥片付けや畳の拭き掃除をしていると将太君が来て「愛梨奈迎えに行こうか??」と声をかけてくれる。こういうところほんとうに優しいな。

「いいの?疲れてないの??」

「大丈夫!」「俺も」「俺も」

「じゃーお願い。助かる。」

「「「うっす!」」」

「お前らは帰れよー!」っと3人がじゃれあいながら迎えに行ってくれる。

黙々と掃除をしていたら、急に影ができて頭をあげると長崎君が立っていて‥‥ビックリして立ち上がる。えっ。なに???道着を持っていたので‥‥‥洗濯の場所かな??

っと思い「洗濯場??道着は手洗い?」

「いいえ。前に来た事があるんで分かります。」

「あっ。そうなんだー。」だったら何かな??

「コレお礼です。」缶コーヒーを前に出してくる。

受け取って‥‥‥‥‥「ありがとう。逆に気を使わせてごめんね。」

「いえ。こちらこそありがとうございました。」

アレ?お昼は普通に話せたのに‥‥‥‥何か緊張してるかも‥‥‥‥‥‥。

「あっ!6時30分から晩ごはんだから食堂に来てね。」

「はい。ありがとうございました。」っと頭を下げて走って行く。その姿をボーっと見る。はぁー何か変だったかも‥‥‥‥‥。


掃除が終わると‥‥‥賑やかにワイワイ言いながら、ちょうど4人が帰ってきた。

「おかえりなさい。」将太君に抱かれている愛梨奈に両手を出して抱っこをかわる!!

「ありがとう。」

「今日、ごはん何?」瀬戸君が聞く。

「今日は‥‥‥何と‥‥‥何と‥‥‥‥」もったいぶる

「「「何と‥‥‥」」」

「差し入れでお肉をいっぱいもらったから〜」

「「「から〜」」」

「焼肉です!!」

「「「ウェーイ!!!」」」

「あっ。長崎君と八戸君も食べるから!お行儀良くね!!」

「「「はいっ!」」」「あい。」

「‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「「「「えっーー」」」」

「愛梨奈?返事した?」

「「「したー!」」」

「愛梨奈、賢いね。」

「よし!今日は愛梨奈が返事した記念のお祝いだー!」っと将太君が叫ぶとー

「「「はい。」」 「あい。」

「うぉぉぉ!言ったね。すごい愛梨奈!」

愛梨奈の成長は、離婚を決意した時にもう、私‥‥1人でしか喜べないと思っていたけど‥‥‥みんなと分かち合えるこのひとときがほんとうに幸せ。

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