将太君はおいて‥‥‥‥3人で買い物に出かける。それが‥‥‥‥後で後悔する事になるなんて、この時はわからなかった‥‥‥‥‥‥。
長崎君は、さりげなーく、車道側を歩いてくれたり、愛梨奈に時々笑いかけとくれたり、話をニコニコして「うん。うん。」っと聞いてくれたりと優しかった。物静かなカンジだけど話すと会話を続かせてくれて楽しい時間だった。
オイルを購入して‥‥‥‥コーヒーSHOPでテイクアウト用のコーヒーを購入して店から出て大学に戻る途中で後から、急に腕を引っ張っられ抱っこ紐にいれてた愛梨奈といっしょに転けそうになり‥‥‥‥あぶないっと目をつぶった‥‥‥‥‥‥
咄嗟に長崎君が受け止めてくれて転けずにすんだ。
誰??
「久しぶり。リサ。元気してた?」
あ〜やっぱり。周平だった。なんで??この場所がどうしてわかった?
恐くなってガタガタと身体が震える。抑えようとしても震えが止まらない。
事情を、まったく知らない長崎君がただ事ではないと察してくれて‥‥‥周平と私の間に割って入り‥‥‥大きな背中にかくまわれて周平が見えなくなり、少しずつ落ち着きを取り戻す。
「お前誰だよ??どけよ!」周平が声を荒げる。
「リサさんも愛梨奈ちゃんも‥‥‥大事な人です。どけません。」長崎君は冷静にウソをついてくれる。その時に通行人が2、3人こちらをチラとみて通りすぎる。 カシャ‥‥‥‥‥。
「はぁ!!」また、周平が声を荒げる。
「時間がないので失礼します。」って言って‥‥‥‥私の肩に手を置いて‥‥‥‥大学まで誘導してくれた。
「ごめん。巻き込んでしまって。ごめんなさい。」
頭を下げる。
「大丈夫ですか?」
「うん。‥‥‥‥‥‥あの人は元ダンナで愛梨奈の父親で、浮気されて8月に離婚が成立したばっかりなの。あの人から逃げて奈良にきたのに‥‥‥‥なんで、ここがわかったんだろう‥‥‥‥。とりあえず、真央さんと弁護士さんに連絡しないと‥‥‥‥‥長崎君は部屋で休んで!!ごめんね。」
「理事長が来るまでは一緒にいます。」
「ありがとう。」3人で食堂で真央さん待つ。
バタバタバタバタバタバタバタバタ。
真央さんが慌てて食堂に入ってくる。
「大丈夫??」
「うん。転けそうだったし恐かったけど‥‥‥長崎君が支えてくれて、ここまで連れて帰ってきてくれたから‥‥‥‥。」
「愛梨奈は??」
「何が起きたかが、わかってないから泣きもしなかったよ。」
「よかったぁー。ほんとう長崎君ありがとう。」
真央さんが深々と頭をさげる。
「いえいえ。」右手を小さく振る。
「ほんとうに助かった。ありがとう。もう、大丈夫だから‥‥午後練習まで部屋でゆっくりして。」
「はい。じゃー。」っと頭を下げて帰って行く姿を眺める。
「なんで、この場所がわかったんだろう??」
「わからない。みんなの迷惑に」
「ならないよ!!そうやって、出て行こうとか考えてる方が迷惑だからね!」
「‥‥‥‥‥‥‥真央さん‥‥‥‥。」真央さんに抱きついて‥‥‥‥泣く。
「大丈夫。なんか手を考えて、どうにかするから何も心配いらない。」
背中をさすってくれる。
「ってか将太君は?」
「フフフ。多分‥‥‥お昼寝したみたいで置いて行った。」
「はぁ!!!!こんな時に‥‥‥‥もー何やってんだが‥‥‥‥もー!!肝心な時に!!」
すぐに‥‥‥隆君と藤川先生に連絡がつく。
何で場所がバレたのか?今後をどう対応するか考える。安心してそこで暮らせるように考えるから大丈夫。っと2人とも言ってくれる。
いつもいつも迷惑をかけてしまう。涙がまた溢れる。
ピリリピリリピリリピリリピリリピリリ。
ビックっと身体が強張る。周平かな?
恐る恐る確認する。
「はぁ〜。将太君だった。」真央さんを安心させるように言ってから電話に出る。
「もしもし?」
「リサさん?」
「うん。どうしたの?」
「なんかあった?声が変。」
「ありすぎたー。」
「えっ?今どこ?」
「真央さんと食堂にいるよ。」
ドタバタドタバタドタバタドタバタドタバタドタバ
将太君が走って食堂に入ってくる。
私の泣き顔を見て‥‥‥‥勘違いして
「ながさきー!!」っと走り出そうとしているところを止める。
「違う違う。長崎君は、助けてくれたんよ。」
「えっ?」
将太君にも、おきた出来事を話す。
「アイツ‥‥‥‥またか!」
「うん‥‥‥‥。」
「あっ!言っとくけど、迷惑じゃないから!出て行かれた方が迷惑やから!!」
「フフフ。ありがとう。」
「笑うな!!」
「同じ事を真央さんに言われたばっかり。ありがとう。」
ピリリピリリピリリピリリピリリピリリピリリ。
隆君からだ!!
スピーカーにして、みんなで聞く。
なぜ場所が、わかったと、いうと‥‥‥‥‥。
以前の大阪での時に将太君の顔を覚えていた。
今、日本代表合宿でスポーツニュースに将太君が出ていて調べたら奈良大学が分かったとの事。
さすが‥‥‥将太君、有名人。
「俺のせいか‥‥‥‥‥」将太が呟く。
「違うよ。将太君のおかげで、あの時、助かったんだから。」
「そうよ。」真央さんが将太君の肩をポンポンっと叩く。
今回の長崎君には何も迷惑かけませんように‥‥‥‥‥。切にそう思った。
対策は、前回の誓約書をやぶって近づいたので慰謝料の請求。新たに誓約書の作製。こんど近づいたらストーカー行為で警察に被害届けを出す事を盛り込む。
本来は小心ものだから‥‥‥‥警察ってだけで次はないっと思うけど‥‥‥念のために同じ話を周平の親にもしてくれる。警察・被害届けの単語で周平も親もはビビっているので次回はないと隆君と藤川先生が言って電話を切る。
「「「よかったー。」」」
「でも、あぶないから防犯ブザーは持ち歩いてね。ちょっと間は1人で外出しないで!」真央さんが言う。
「うん。そうする。ありがとう。」
全員コレで解決と思っていた。