スマホのアラームがなり慌ててとめる。
あれ?アラームより早く愛梨奈が起きると思ったのに‥‥‥‥‥。愛梨奈を覗いてみると、ぐっすり眠っていた。
先に自分の身支度をしてしまおう!!
今日から厨房のスタッフは冬休みになるので‥‥‥‥1人で準備しないといけない。かわいそうだけど、時間までに起きなくても食堂に移動しないといけないな‥‥‥‥‥。
あっ!あァァァー。厨房の暖房を昨日の夜にタイマーに設定してくればよかった。愛梨奈が寒いだろうな‥‥‥‥‥。しまったー!!
愛梨奈が寝てる今のうちにダッシュで食堂に行って暖房つけてこよう!!愛梨奈!お願い。起きないでね。
その時にスマホが鳴る。
えっ。こんな早くに誰やろ?
あっ。将太君や!
「おはよ。将太君。どうしたん?」
「おはよー。愛梨奈どうやった?」
「全然‥‥‥起きなかった。今も寝てるんよ。寝てる今のうちに食堂の暖房を付けに行こうって思ってるぐらい、ぐっすりよ。」
「よかった。俺が暖房ぐらい付けに行くわ。」
「えっ!ありがとう。すぐに帰ってこれるから大丈夫かな?って思ってたけで起きたらかわいそうやもんね。助かる。ってか将太君の用事は??」
「あっ‥‥‥‥‥‥。今日は厨房のおばちゃん休みやろ?リサさん1人やから愛梨奈みとくわ。何時に食堂行く?」
「良いの?ありがとう。助かるよ〜。15分
後の6時30分に行くよ!!」
「わかった。先に暖房つけてくる。」
「うん。ありがとう。」
あー。よかった。将太君は、困ったな‥‥‥‥って時に、いつも声をかけてくれる。エスパーなんかな??そんなわけないし‥‥フフフフフフ。でも毎回、助かってるな‥‥‥‥‥感謝感謝だね。
将太君に感謝をしていると愛梨奈が起きた。
「おはよー。着替えて‥‥‥食堂に行こうね。」って言うと、分かってるのか、だたお腹空いてるだけか‥‥‥‥「マンマン、マンマン。」っと言ってる。
「うん。お腹すいたね。将太君がみてくれるから、ご飯を食べさせてもらおうね。」
「あい。」分かってないと思うけど‥‥‥元気に返事をする愛梨奈が可愛くて‥‥‥そして、愛梨奈の父親の事を思い‥‥‥‥なぜか愛梨奈に申し訳なくなった。
あの人と私は縁を切って他人なのなれるけど、愛梨奈にとっとは、ずっと父親なんだなー。
まったく記憶に残ってないだろうけど‥‥‥‥‥。
今日、警察署に相談に行って‥‥‥‥警告を出してもらう。それで、どうか心を入れ替えて欲しい。
そう願いながら、準備を進めて部屋を出る。
食堂に入ると暖かくて‥‥‥‥よかった。
「愛梨奈、あったかいねー。よかったね。」
「あい。」分かってないけど返事する愛梨奈にフフフフフフっと笑っていると将太君が食堂の扉をあけて入ってきた。
「おはよー。」眠そうに将太君が言う。
「おはよー。休みなのに早起きさせてごめんね。」
「いや。習慣で目が覚める。」
「えっ。すごっ。おじいちゃんみたいだね。フフフフフフ。」
「はぁ?!」
「ウソウソ。でも、その週間のお陰で助かったよ。ありがとう。」
「フっ。だろ?!」
「うん。私は朝ごはん作っちゃうから愛梨奈にご飯あげてもらって良い??」
「うん。あっ!」
「なに?」
「週刊誌を部員が見たらビックリするやん?」
「あ‥‥‥‥‥‥‥。そうだね‥‥‥‥‥。」
「まぁ。部員も保護者も信じるヤツは1人もいないだろうけど、一応‥‥‥昨日、一斉にメッセージ送っておいた。」
「‥‥‥‥‥。ありがとう。自分の事で精一杯で、みんなの事まで気が回らなかった。ハァー。ダメだね。」自分の事しか考えてなかった自分自身に落ち込む。
スッと目の前に将太君のスマホが出される。
そこには、皆からの応援メッセージが、いっぱい入ってた。中には保護者の方からのメッセージも‥‥‥‥‥。
我慢しようと思っても‥‥‥コレはムリだった。大粒の涙がこぼれる。
「って事だから!!頑張って美味しい朝ごはん作って!」っと将太君が全然‥‥‥‥違う方向を見ながら言う。
「フフフフフフ。うん。作るよ!!愛梨梨をお願いね。」
愛梨奈を将太君に預けてキッチンに入る。
練習が休みの日は、みんな遅いから余裕だったはずなのに‥‥‥‥7時前に続々と食堂に入ってくる。
「おはよー。もうちょっとだから待っててね。」って声掛けながら作っていく。スピードあげて作りたいのに‥‥‥。皆がやたら話しかけてくる。あえて週刊誌の話題はしてこないけど、違う話をやたらしにくる。皆の優しさに、また泣きそうになるけど耐えてみせた。
「出来たよ!」っと声をかけると皆が一斉に取りにくる。昨日、帰省してる子もたくさんいて今日は10人もいないけど‥‥‥‥皆の気づかいで、いつも以上に賑やかな朝食になった。
9時30分には真央さんと才木監督が寮に来て、40分ぐらいには藤川先生が来て下さって5人で警察署にいった。
藤川先生が‥‥‥淡々と今までの経緯と昨日の事を説明。1回目の大阪駅での待ち伏せの後に書かせた誓約書や両親に伝えた記録も見せて、ここまで対処したけど2回目が起き、生活圏内もバレた事を訴え‥‥‥民間では効果がないので警察からの警告を出して欲しいと伝える。
藤川先生の説明力と資料等の準備力で‥‥‥警察官も「そうですね。今日中には出します。本人に警告を口頭て伝えて文章では、本人と実家にも送ります。」っとあっさり言ってくれた。
警察署を出ると藤川先生のスマホに隆君から電話があり、雑誌を確認して、すぐにそれぞれのホームページで否定のコメントと訴訟の準備を進めている事を載せた事。すぐに出版社に記事が間違っているとの証拠と慰謝料提示と直ぐに訂正と謝罪の文章を公表するようにと伝えた所‥‥‥‥今日中に弁護士から連絡があるとの事だった。
「今日中に弁護士が動くのは証拠が完璧すぎて‥‥‥どうにもならんとにらんだからだと思います。出版社の方とは裁判にならずに要求が通ると思います。」
っと藤川先生が言う。よかったーっと思う反面‥‥‥‥出版社の方とは‥‥‥‥の1言が気になった。周平とは裁判になるんかな??長引かせたくないなー。
「大丈夫ですよ。山村周平とは一瞬で片が付きますよ。」
「そうですか?よかったー。」
「山村周平の性格を湯浅が知り尽くしてるので、警察の警告の後に慰謝料を請求した方が効果があるって言ってたので明日、請求します。」
「フフフ。確かに権力に弱いから‥‥‥‥。そっちの方が良いと思います。」
藤川先生を駅まで送る。