「
なんやかんや言いながらも、真面目に勉強している間は
「なるほど、なら
「えぇ……」
まあそれで覚えられるのならいいか、と彩はツッコミを放棄する。覚え方は人それぞれだ。
涼香は、単語に限ってはこれで大丈夫だろう。
次は――。
「おい
「いやあ……なにかにくっ付けるのはわたしには難しいわ」
全員が同じやり方で覚えられる訳では無い。
「あー、じゃあ特殊な場所で覚えるとか」
少し悩んだ彩が提案したことは、
「どゆこと?」
「例えば、机の下に入って覚えるとか、掃除ロッカーに入って覚えるとか」
「えっ⁉ いいの⁉」
「遊ぶなよ! 覚えるためだからな!」
「分かってるって、わたしもそこまでバカじゃないし」
そう言って理子は掃除ロッカーの中へ入っていく。
残り三十分。果たして、涼香と理子は補習の小テストに合格することができるのだろうか。