シヴァの部屋のベットは少し大きめだ。それは二人で眠れるようにという意味もあるが、大きめのほうが体が楽だからが大きな理由だ。
ベットの傍のランプをともして、カイルと並んで横たわる。
『ウフフ、シヴァのベット大きいですね。』
両手をパタパタ動かしてカイルが寄り添った。
『いつも自分の部屋で眠るの…好きなんですけどね…ちょっと寂しかったんです。』
『ああ、だから。』
シヴァはフフと笑う。
『時々ドアを開けて部屋を確認をしていたのか?』
『え?知ってたんですか?』
『知ってるさ。初めて会った時も部屋は同じだったけど、一度私の傍に来たろう?初めは寝ぼけているのかと思ったが、いつだったかベットの傍まで来てじっと立っていただろう。』
カイルは顔を両手で覆う。
『ごめんなさい。』
『いや、かまわない。もし不愉快ならその時に言っていた。ただどうしたんだろうと思っていた。』
『あの…あなたの傍にいると本当に安心するんです。不思議なんですが。』
『そう。』
シヴァは天井を仰ぐと両手を枕にした。
『それは良かった。』
『気持ち悪くないですか?』
『ハハ、それは特にないな。私だって大昔は眠る人の傍に立っていたものだし。』
カイルが噴出す。
『それって違わなくないですか?』
『かもなあ…でも覚えておいて。』
シヴァは体をカイルのほうへ向けると片手でカイルの髪に触れた。
『私はいつも君の傍にいる。必ず君のために存在する。』
『じゃあ私はいつもあなたの傍にいて、あなたのために…。』
そう言いカイルが体をすり寄せる。
『やっぱり安心する。』
ぎゅっとシャツの胸元をつかまれた。
今心臓が少し早くなってる、きっとカイルも気付いてるだろう。
幸せそうな顔をしてぴったりと寄り添うカイルにシヴァはただ目を閉じる。
少し二人で話をした後、深い眠りについた。