そこに着くと、周りは田舎と言うか何もなかったが雪に覆われていて雪が降っているため視界も悪かった。
「雪降ってるね~」
「沖田、いつまで旅行気分なんだ?」
「分かってるって」
「それで此処の何処に施設があるんですか?」
「この山の奥にあるみたい」
まあ、人目につくところにあるわけないかと、思いながら山を登って進んで行く。
やっと頂上まで登ったがそれらしいものはなかった。
「本当にここなか?」
織田さんが聞くが、龍馬さんはなにか考え込んでいた。
「情報では夕張市だと聞いていたが、なにか行き違いがあったのかもしれない。ちょっと高杉に聞いてくる」
龍馬さんは少し離れた所で電話をしていた。
「高杉さんって皇護ではどんな仕事をしているんですか?」
織田さんに聞いてみた。
「高杉は主に情報を集めることが仕事だ、だからその為には組織に潜入したりすることもあるが、今回は新維新志士のネットワークにアクセスして今回の情報を集めたがなにか不具合があったかどうなんだか」
「それって、ハッキングってことですか?」
「まあそうなるな」
ハッキングと犯罪だと思うが多少の、犯罪も皇護では認められているのかどうなのか?
でも前に校長先生に説明をしている時に、もし僕に何かあれば皇護はと言う組織を世間に発表し解体すると言ったが、それは本当なのだろうか?
でも以前皇護と言うのは、随分と前から存在はしていたが名前を変えていたと聞いたのでいつからあったのか今度しっかりと聞いてみるのも良いかと思った。
そんな時、電話を終えた龍馬さんに沖田さんが近づくとなにやら木の上辺りにピースをしていた。
「沖田さん、何やってるんですか?」
「んー、生存確認?」
「はい?」
「いいや、いいよ」
沖田さんはたまによく分からない行動をとる。まあそれが良い面ではあるのかもしれない。
「場所が分かったよ」
そう言ったのは龍馬さんだった。
「それじゃあ、どこですか?」
「ここから少し離れた所らしい」
ここから離れたって、いったい何処に?そもそもそんな施設があるのだろうか?
そこからしばらく歩くと何もない場所で龍馬さんが立ち止まった。
「龍馬さん、どうかしました?」
「うん、此処だね」
「え?」
龍馬さんの目の前には普通の壁だった。
「どう言うことですか?」
「んー、場所はあってるんだけどどうやって入ったらいいのか分からない」
「秘密の合言葉があるとか?」
華山さんが冗談を言ったはずだったが。
「ひらけーごま」
「あの~沖田さん?」
「ん?」
「今のは冗談ですよ」
「うん。分かってるよ」
「それならいいんですけど」
「おっと」
沖田さんが手を思いっきり手を開いたので、体のバランスを崩して壁に手を当てた瞬間に自然の壁が小さく開いて、色々な数字があるモニターみたいな画面が出てきた。
なんとも当たり障りのない、現象だなと思ったがここは素直に沖田さんを褒めるべきか。
「沖田さん凄いね」
「まあね」
「たまたま出来たことにいつまでも、浮かれるな」
「良いじゃないか、武蔵だったらいつまで経っても分からないだろ」
「お前な」
「はいはい、二人ともそこまで」
龍馬さんが仲介に入った。
そうしてその数字をじっと見ながら何やらスマホを持ちながら、何やらスマホを確認した。
そう言えばいつの間にか龍馬さんは耳にイヤモニをしていた。
そこで何やら指示を受けている様子だった。
「これかな?」
そう言って順番通りに数字を押していった。
「これで良いのかな?」
そう言った瞬間に壁が開いた。
分かりやすくいなと思ったが中を確認すると、中は薄暗くなっていた。
「中は暗いからライト付けて気をつけてね」
「了解」
それぞれ、スマホでライトを付けて歩くと二手に道が分かれていた。
「それじゃあここは二つのグループに分かれようか」
「はい」
「それじゃあまずは、僕と武蔵、沖田でもう一つは織田と華岡と川上君で」
「了解」
それでその二つのグループに分かれて道を歩いた。