僕らのグループのリーダーは織田さんがいたので、それで纏まった。
「なんかここら辺暗いし、話しでもしようか」
華岡さんが急に言いだした。
「なんですか急に」
「いいじゃん、折角だし。織田もいいでしょ?」
「別に構わん」
「じゃあ、川上君何か話しの話題出してよ」
「俺ですか?」
「うん」
何を話せば良いのかな分からなかったし、こんな機会もないしいっそのこと皇護について聞こうと思った。
「じゃあ、昔の皇護ってどんな感じだったんですか?」
「昔かー、私が入った時にはもう皆居たからあまり変わらないと思うけど」
「織田さんはどのくらい前からいるんですか?」
「俺は今の皇護の面子の中では二番目だ」
「じゃあ、龍馬さんの次に入ったってことですか?」
「ああ、まあ龍馬は随分と前からいたらしいが」
「そうなんですか?」
「皇護は名前を変えて存在していたことは知ってるか?」
確か前にそんなことを龍馬さんが話してくれた気がした。
「はい」
「皇護と言うのは名前を変えて、俺達が生まれるはるか前から存在している」
「それは、いつ頃からあるんですか?」
「分からない、でも俺達には想像もできない程前から国を守る為に確かに存在していたんだ」
いったいいつからそんな組織があるのかは、想像も出来なかった。
俺が知らないだけで、昔から存在していた。現在は新維新志士を阻止する為に新たに名前を変えて作られたものだと言うことだろうか?
「じゃあ、龍馬さんはいつから?」
「さあ?でも皇護には俺達だけじゃなくて海外で仕事をしているメンバーもいる。俺が聞いたのは皇護の始まりは海外のメンバーなど日本のメンバーを探す所から始まったらしい」
龍馬さんは童顔だからと言うこともあるが、年齢は結構上なんかもしれない。
「所で龍馬さんって歳いくつなんですか?」
「知らん」
「そうですか」
「まあ龍馬の過去については今度本人からの聞いたらいいさ」
「分かりました」
そんな話しをしながら、暗い道を歩いて行く。
「どこまで続いているんですかね?」
「分からんが多分もうそろそろ着くだろう」
「なんで分かるんですか?」
「声の反響が大きくなってきた」
そう言えば話しをしながら、歩いてきたので確かにさっきよりも声の反響は大きい気がした。
「もう一つ聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「朧とはどんな奴だったんですか?」
「朧か、あいつは俺の次に皇護に入った。村正を使わなければあんなことにはならなかったと思うと少しだけ不憫かもしれないが。それでもあいつはいつも大義を持っていた」
大義か、確かに戦ってそれは感じた。
村正を使いこなせれば、もっと皇護として正義の為に働いていたのかもしれない。
それに、あいつが生きていれば。そう思ってしまう。
「一つ言っておくがお前が、朧と入れ違いで入ったとは言え皇護の戦力が落ちたとは俺は思っていない」
「私もそう思う」
話しには行って来なかった、華岡さんも気を使ってくれた。
「ねえ、これ」
そう言ってのは華岡さんだった、ライトを目の前までもって来ると重々しいコンクリートのドアがあった。
「ここだ」