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第10話 本音

ケータイのアラームで起きる。

朝か‥‥‥‥‥。頭をグシャっとかく。

はぁーいろいろ考えて、なんかモンモンとして寝れなかったなー。

シャワーを浴びて出勤の準備を整えて一階のロビーに降りると‥‥‥‥‥。

未来がソファーに座っていた。

「よっ!おはよー。」

ふつうやな‥‥‥‥‥。

「おはよう。」コッチは寝れなかったのに‥‥‥‥っと未来をじーっと見る。

「なに?」

「なんにも‥‥‥‥。」

「はぁー。」

えっ。ため息‥‥‥。呆れられた?どうしよう…‥。

「どうせーキス?未来はどういうつもり?未来はからかってるとか‥‥‥‥一晩中‥‥‥モンモンってしてたんだろ??」

ガシガシっと頭を撫ぜられる。

「‥‥‥‥‥‥悪い??」

「フッ。悪くないけど、教えておく!俺はお前が好き。高校の時には好きだったよ。キスはしたくてした‥‥‥‥‥‥」

「えっ。えぇー。」

「うるさい。ここロビー。」

ロビーに人がいなくて良かったー。

「たぶん‥‥‥お前も俺が好きだろう?」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「分かってる。稜輝と親父さんの事もあるから他言はしない。2人のヒミツにする。」

「‥‥‥‥。うん。俺も‥‥‥‥」

「うーん??俺もなに??」ニヤニヤする未来にちょっとイラっとするが‥‥‥‥俺も伝えたかった。

「‥‥‥‥‥俺も‥‥‥す‥‥‥き。」

「フッ〜。よくいえました。」また、頭を撫ぜられる。長年の何かがおちた気がした。

「でも、会社‥‥‥‥‥。」

「分かってる。会社も2人の事も守ろう。」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥うん。」

「よし。行くぞ!!」

颯爽と歩く未来の後をチョコチョコ歩く。

「行ってらっしゃいませ。佐々木様・一橋様。」コンシェルジュが頭を下げながら言う。

「「行ってきます。」」

マンションを出て未来が急に止まるからぶつかりそうになる。

「車ってどこ?」

「あ〜。昨日はタクシーを使ったから‥‥‥車はアレ」っと指を指して教えてる。

車の運転席から運転手の佐野さんが出てくる。

「おはようございます。」

「おはようございます。紹介します。今日から俺の第1秘書の佐々木未来さんです。」

「佐々木です。よろしくお願いします。」

「佐野です。よろしくお願いします。」

挨拶が終わり車に乗り込む。


未来がタブレットを見せてくる。そこには各部署の課題が示され打開策も示されいた。

「コレって‥‥‥‥‥?」

「3年間。稜輝が練った案だよ。」

「兄ちゃん‥‥‥‥。流石だな。」

「俺も一緒に考えた。」

「えっ。」

「当たりまえだろ。実際に会社や従業員を動かすのは俺と龍輝だ。自分が納得した策じゃないと動かせない。」

「あぁ~。そうだな。3年前から考えてくれてたんだー。ありがとう。」3年間‥‥‥‥わけもわからずに走っる事しか出来なかった自分が小さく思えた。

「おぉー。稜輝は会社とお前のためだけど、俺はお前のためだけにしてる。」未来が何かを察して俺の左手を握る。

「‥‥‥‥‥ありがとう。」なんか照れてしまって顔が熱くなるのを感じた。

未来が隠さずに気持ちを伝えてくれる事が嬉しい。

本音を言ってくれる存在がいる事は大きいな‥‥‥‥。







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