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暗殺兵

 スップへの進軍中にフィファーナ将軍の部隊は突如砦より竜巻の魔法が放たれ、竜巻に巻き込まれ戦力が減った瞬間に砦よりエイム達が現れ、激突の時が迫ろうとしていた。


「先程の魔法、やはりそちらであったか、じゃがスップを離れるとは思い切ったことをするのお、我らがここ以外の進軍ルートを使えばスップなど簡単におちるぞ」


 フィファーナはエイム達がスップを離れたことを無謀だと言い放つが、ムルカより言葉を返される。


「それはない、貴殿らがこのルートを使用することはすでに分かっておったからな」

「何じゃと⁉」


 補足としてヨナが説明を続けた。


「あんたらの動きをあたしの部下に調べさせていたんだよ。この砦は建物も被害を受けてるし、兵士も疲弊している。その情報をあんたらの部下が得ていた。どういうことか分かるかい?」

「斥候が得た情報をそちらが逆利用したというわけか」


 ヨナの部下は、フィファーナの斥候らしき者の動きを掴み、砦の被害と兵士の疲弊から戦闘になっても大した被害を受けずにスップへとたどり着ける、そうフィファーナが判断するとふみ、ムルカとルルーがこの作戦を考えつき、更にルルーがフィファーナに対して言い放つ。


「きっとあなたなら選択を誤ることはない、だから私達はここで迎撃すると決めたの」

「ふっふっふっ、まんまとそちらの思うがままに動かされていたわけか、じゃがそれでいい気になるなよ。そちらさえ葬ればプレツなど敵ではないわ」


 フィファーナの言葉にブライアンが返答をする。


「じゃあ、おしゃべりはここまでだ、いくぞ!」

「望むところじゃ!」


 そう言って、ブライアンは斧を取り出し、フィファーナは鉄製の扇を取り出す。


 そしてフィファーナを守るように兵士達が展開していく。兵士の中には暗殺に長けた者もいるようだ。


「ムルカ様」

「うむ、以前戦った暗殺の得意者もいるようだ」


 暗殺に長けた兵士がいる事実に気付いたムルカがブライアンに呼びかける。


「ブライアン殿、敵には暗殺の得意者がおる。私も死角をカバーするぞ」

「ありがてえがエイムやルルー達はどうすんだ?」


 ブライアンの疑問にルルーが答えた。


「私には防御魔法があるし、エイム達を守ることはできるわ。あなたとムルカ様が敵を引き付けてくれれば勝てるわ」

「じゃあ、思い切り暴れさせてもらうぞ」


 ブライアンはそう言って斧を振り回し、兵士達を吹き飛ばしていく。


「うわあああ!」


 部下が吹き飛ぶのを見てフィファーナが関心を示す。


「ほう、やりおる」


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