ブロッス帝国の本城前でトーラス率いる魔導騎士団、エンビデス率いる魔導師団との戦闘のさなか、ギンとプラナはトーラスと相対し、ギンがカイスと話をさせるようトーラスに懇願するが、その発言をトーラスに一蹴されてしまう。
そんな中、プラナはギンに対し自身がトーラスと話すことを告げ、トーラスに接近する。
「お久しぶりです、トーラス殿」
「プラナか、まさかお前とこんな形で再会するとは思わなかったぞ、お前と剣を交えなくてはならないとはな」
「トーラス殿、私は剣を交える為にここに来たのではありません!私の話を聞いてください」
「プラナ、今のお前はカイス様のお心遣いでその命があるのだぞ、それを忘れ自ら戦場に来るとは一体何を考えているのだ!」
プラナはギンに対する情と帝国に対する忠義に加えカイスに対する恋心に板挟みになり、カイスに対し自らを斬るよう告げるが、結果カイスはプラナを斬らず、今ここにプラナの命があるのだ。
トーラスにそう言い放たれるもプラナはその事を理解したうえでトーラスに更に訴えを続ける。
「確かに今の私の命ははカイス様のお心遣いで存在する命です。しかし、いえ、だからこそこの命をカイス様の為に使いたいのです!」
「何⁉戯言を、それならば何故我らに剣を向ける!我ら帝国に対して剣を向ける事はカイス様に剣を向ける事と同じ意味だぞ!」
「私は先程も申した通り戦いに来たのではありません、カイス様とお話したく来たのです」
「黙れ!いくらお前でもこれ以上我らに逆らうならば許しはせんぞ!」
トーラスもかつての同僚ではあるが、プラナが帝国に対して反発した態度と思い、激昂するが、プラナは語ることを止めない。
「トーラス殿、トーラス殿はこのまま帝国が他国との戦争を継続することが本当に正しいと思っているのですか?」
「当然だ、帝国が1強となれば魔族など恐れるに足らん!お前とてそう信じて戦っていたのだろう」
「確かにかつては私もギガス陛下の理想を信じ、戦ってきました!だけど、それはギガス陛下がお亡くなりになり果たせなくなりました」
「だからこそ生き残った我らで果たさねばならんのだ!その邪魔をするのならば誰であれ容赦はせん」
カイスがギガスの意志を継ぎ、帝国1強を目指していると声高らかに告げるトーラスに対しプラナは何を告げるのか?