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灯火
灯火
たかぱん
現実世界現代ドラマ
2025年03月22日
公開日
436字
連載中
ミセスグリーンアップル「灯火」をイメージした小説です。 笑えなくなってしまった少女香澄は、ある夜公園で不思議な人と出会う。

第1話 初めまして

今にも泣き出しそうな夜だった。

何故かは分からない。ただ泣きたかった。

公園は夜になると、当たり前だが静かだ。私はそんな公園が嫌いだった。独りだと周りに言われている様で。

風が吹き、ブランコがほんの少し動いたとき、

私は彼に出会った。

「初めまして。」

私は避けるように尻もちをついた。

「大丈夫?」

この人はおかしいのか。影もなく現れ、私に話しかけている。

「女の子が1人でいるなんて。危ない」

そう言って手を差し伸べてきた。暗くて腕しか見えない。

普通は逃げるだろう。相手は男だ、何をされるか分からない。でも、その手を取りたくなった。

ゆっくり手を伸ばすと強い力で引っ張られた。その時、初めて彼の姿が見えた。

「僕はね。助けに来たんだ。『貴方』のために」

意味がわからない。私のために?彼とは初対面だ。

「ス、トーカー、、?」

咄嗟に出た言葉はそれだった。それ以外あり得ない。

「ちっっがう!ちがうよ!まってなんでそうなった。」

「だって、私、あなたのこと知らないから!違うの?」

こうして彼とは出会った。


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