終焉に奏でる愛の謳~ふたりで紡ぐ破壊と慈愛のセレナーデ~
柚月ひなた
異世界恋愛ロマファン
2025年03月29日
公開日
9.1万字
連載中
〝破壊の騎士〟と恐れられるアルカディア教団の使徒ルカ。
かつて王国の騎士だったルカは帝国との戦争の最中、大切な人を守れなかった失意の念から、授かった力を暴走させ多くのものを奪ってしまった。
絶望と罪悪感に沈むルカに寄り添ったのは、同じ使徒である〝女神の歌姫〟イリア。
イリアの歌声と献身により救われたルカは「今度は私が守る番」と奮い立ち、イリアの〝守護騎士〟となる。
教団の使徒である二人に与えられた使命は、人々に讃美歌≪シャンティール≫を届けること。
魔獣の被害拡大を受けて、疲弊する人々を励ますのが目的だ。
旅立ちの直前、ルカはイリアの弟に衝撃の言葉を聞かされる。
「姉さんは、世界のために死ぬつもりだよ」
ルカは動揺を隠せなかった。
イリアが定められた〝宿命〟を受け入れていることも信じ難かった。
宿命とは何か。
何故イリアが犠牲にならなければいけないのか。
理由を聞くことが出来ないまま、事態は急速に変化してゆくになる。
教団内部で蠢く陰謀と、魔獣と帝国の脅威に晒され混迷を極める世界で果たして。
ルカはイリアの運命を壊し、未来を創ることが出来るのか──。
ふたりの愛と歌で紡ぐ物語が始まる。
※自作「終焉の謳い手〜破壊の騎士と旋律の戦姫〜」のスピンオフ作品。
ですが、単体でお読みいただける作品となっております。
百合メインですが、姉弟愛、家族愛も要所で出てきます。
第一章 破壊の騎士と女神の歌姫
第一話 響く歌声は〝希望〟