目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第17話 二口女

二口女とは、

江戸時代の奇談集「絵本百物語」で紹介された妖怪・怪異。


またの名を「食わず女房」。


一見、若い女性だが、後頭部に

もう一つの口があり、

頭髪をまるで触手のように動かし、

ものをとって食べる。


しかも、その食欲は底なしだという。

現代に伝わる話は大別して以下の二種類。


一つは継子に食事を敢えて与えず、

餓死に追いやった女が神罰を受けて異形と化し、

後頭部に開いた口が女の罪を告発した、というもの。


そして、もう一つは極端にケチな男の元に

飯は一切食べないという条件で嫁いできた女が

実は二口女であり、後頭部の口で男の米倉を一人で食いつくした挙句、

正体に気がついた男まで喰ってしまうという話。


二口女の正体は、山姥や年を経た蜘蛛の変化など

諸説ある。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?