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第131話 神々の気まぐれ 24「勇者、神々の苦悩」

俺は魔王を倒すために修行の旅に出た。

何年もの間、何千何万の魔物を倒し、幾十のダンジョンを踏破した。


苦しさに幾度も嘆き、幾度と無い死闘が有った。

何度も辞めたい。帰りたい。と叫んだ事だろう。

しかし、勇者としての使命感が彼をこの異世界に止めた。


苦闘を共に歩む仲間達がいた。

こんなに弱い俺を愛し包み込んでくれる彼女がいた。

彼等が居たからこそ、俺は戦える。だから人々はこんな俺でも勇者と称えてくれる。


そして、とうとう俺らは、魔王を倒したのだ。

「チクショウ。涙が止まらないぜ。」

苦闘の日々。長い月日が走馬灯の様に流れていく。やっと終わったんだ。


神界テレビで見ていた女神は一言。

「良かったわ。」

そして、記録帳に書き残した。

【勇者は、死闘の末 魔王を倒した。】の一行のみを。




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