タイトル通りです。
間に入るつもりは正直なかったでしょう。
ただ、とてつもなく存在感のあった友人が街を出ていき。
存在感を残しすぎた存在が、エンドした。
片方は、爽やかさと謎を残し。
片方は、愛を残して。
けれど両方ともが残された者たちに残したのは。
やっぱり、頬を伝ってしまう雫。
当日に会えた者もいれば、後から知った者もいる。
その中で、湧く感情は。
彼と彼女は、もういない――
それでは語りましょう。
作家でありライターである私が彼と彼女たちから受け取った物語を。
〇大川
なしまさんとねねについて語り合える唯一の存在が、毎日起きている中で大川さんにとってヴァンさんであることが今回で明確になった。
だから大川さんも過去としてエンドロールを流すためにアルカナという組織の写真を残した。
全てをアルバムに閉じるために。
そして、進むために。
無くしたものばかり数えてはいけない。
前を見て残っている者を数えよう。
そうして出てきたのが緋石まい、だったんですよね。
最初から黒に興味を持っていたことは知っていた彼の動きは相変わらず動いているようで動かない。
彼女がいるから?
メカニックが楽しいから?
色々あるだろうけど、もし黒に落ちる決意をするならば。
残された者として今までの知識を全て与えてやりたいというエゴが出た大川さんは、ずっとずっとそわそわしていた。
その背中を押したのがヴァンさんだ。
そう、もう後悔をしたくない。
「俺にやれることはやりきったな」と終わりたい。
だから動いた。大川さんの持っているカードを全て切って。
本来彼はそういった動きを好まないけど、失ったものの大きさから、もう二度とこんな思いをしたくない方が勝ったのだと思う。
きっと本人も、凄いスピード感で動いてしまっている自覚はあったことでしょう。
自分で自分についていけてない大川さんが珍しくて笑ってしまうほどだった。
そして泣いてしまった。
エンドの道を作り始めているのだと。
先にジョアンナさんに話してしまったのは正解だと思うと共に、気持ちの整理をつけるのにふさわしい人であり、心を落ち着けるためにも大川さんにとって必要なターンだったと思う。
多分これからもたくさん話すと思う。
ジョアンナさんのことも大事なんだよね、大川さん。
泣かせたくないんだよね。
だけど、緋石まいにとって一番付き合いが長いのは自分だと自負しているからこそ、傍に置くという気持ちを選んだ。
今まで、一歩後ろに下がって何もかもを我慢してきた大人の彼の。
最後の我儘。
恋人を引き裂くような趣味はないけど、て、まだ悩んではいるだろうけど。
ずっとずっと何もかもを我慢してきた大川さんの初めての、人生渾身の我儘だと私は感じた。
その我儘は、貫いていいと思うしその権利は大川さんのものだ。
たくさん、我儘言ってください。
もっと我儘を言っていいんです。
後悔しない人生を楽しんでください。
〇ヴァンダーマー
エンドを考えていた。
どう幕を閉じるか。
雛たちをどう飛び立たせるか。
そしたらまさかの大川さんが強い意志で連れてきた雛鳥が3羽。
ヴァンさん。
あなたの拾い癖、案の定大川さんにうつりましたよ。
大川さんに言われたら断れない。
しかも大川さんが選んだ雛鳥。
覚悟を問えば、悪くない返答をする鳥たち。
「面白いじゃないか」
ヴァンダーマーは悪い顔して笑っていたんじゃないかな。
さぁ、まだまだ死ねない。
あなたの命はさらに重くなった。
未来を作る若者たちを育てるために、未来を見据え続ける永遠のボス、ヴァンダーマー。
誰の記憶からも忘れられないギャングボスとして過去を作り始める新たなストーリー、開幕ですね。
〇緋石まい
楽しく遊ぼう。
人生を楽しもう。
軽い気持ちで色々遊んで笑って説教されてと毎日毎日濃い日常を過ごす男。
だけど人間が好きすぎるんだね、君は。
もう、切り離せないぐらい、ばなな君の存在がでかいんだね。
むしろ支えられているんだね。
大川さんも大切なんだよね。
本当に大事なんだよね。
そして大事になりすぎた人に対しては。
ずっと目を逸らしていた。
ジョアンナさんと向き合うこと。
最初は軽い気持ちだった。
でも今は、目を合わせれば。
恥ずかしくて仕方なくて、言葉が出ない。
その気持ちの意味を知ることに目を逸らし続けて誤魔化し続けている。
何をしても恥ずかしくなかったはずだった。
お姫様抱っこだって。
ハグをすることだって。
だけどチューを希望されて、渾身の叫びを放ったのが本心だよね。
そう、もう、全部恥ずかしいんだよ。
それが答えなんだよ。
そして皆がまいジョアを知っている。
勿論ヴァンさんも知っている。
ヴァンさんは解決策をわかっているけど決して言わないよ。
本当、凄く簡単なことなんだ。
でも絶対言わない。
大川さんも、見つけても言わないよ。
君自身が見つけなきゃいけないことで、それが『本当の黒になる覚悟』だから。
軽い気持ちじゃもうダメなんだ。
ジョアンナさんに対しての気持ちはもう軽く見ちゃいけない。
ある意味大川さんはそこに関しても尻を叩いたことになるね。
「いつまでも目を背けてんじゃねぇよ」って。
本人はそんなつもりないかもしれないけど、間接的にそういう形になっている。
恋愛RP、難しいよね。
でも、緋石まいの気持ちはわかってるよね。
だからその気持ちを言葉にしないとダメ。
自覚しなきゃダメ。
行動に出さなきゃダメ。
それが出来ないなら、そうだね。
今まで推していたけど、男として情けないの烙印を私は押すかな。
それが出来ないようなら、あなたにジョアンナさんは相応しくない。
男らしく走ったばななの行動を思い出せ。
〇北村ばなな
何がなんだかわからない!て感じだけど、なんだかんだと黒に行く先にはばななにとって知っている人がたくさんいるという奇跡が起きた一日だったね。
一番恵まれている男かもしれない。
そして、ちゃんと覚悟が決まっている。
後は、そうだなぁ。
好きに人生を生きてほしい、が本音だけど。
尊敬していた緋石まいの情けない背中を君が押してくれると嬉しいな。
一番周りが見えているのは恐らく君なんだよ。
ばなな君なんだよ。
幼く見えて、実は大人な目線をしっかりと持ったばなな君。
2人のラッキーパーソンになってください。
〇ジョアンナ町田
彼女の覚悟はもう決まっている。
後はもう、恥ずかしさを捨てるだけ。
貴女以上の女性はいない。
それを存分に見せつけるターンです。
猶予と時間はある。
これから、さらに魅力を見せてくれる貴女のかっこよくて可愛い姿、とても楽しみです。
早速最初の一歩、ドストライクだったしね。
動揺が激しいと早口になるんだろうねぇ。
凄い動揺のしかただったなぁ。
向うは多分ジョアンナさんの本当の意図をまだ汲み取っていない、が私の感想かな。
でもそれでいい。
そのままでいい。
他の人がその魅力にやられちゃって欲しがる人がでてきて、攫われないようにだけ気を付けてほしいな、ぐらいかな。
本当に魅力的すぎて、私が攫いたい。
存分に、誘惑してください。
もうすでに、魅力にやられていて、それを自覚するのが恥ずかしくて目を背けている少年の目を。
無理矢理向かせてくださいな。姉さん。
以上。
大きなエンドロールが流れて。
次の章に入りました。
新しい幕が上がりました。
ほぼ全体的にと言ってもいいでしょう。
殆どの視点を見ている私としては、今日が大きな章の始まりでしたね。
楽しみましょう。
彼と彼女たちが描く物語を。
個人的な感想として一言、言うなれば。
ああもう、さいっこうですわ!!!!!!!!