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序章 破滅の人生

1 この世に生まれた意味


幼いころから両親からの虐待がひどかった。

殴られるわ蹴られるわ、タバコの灰皿かのように普通に俺の体でタバコを消してくる。

ご飯もロクなものを食べさせてもらえず、餌のように床に落ちた余りものを食っては日々生活していた。

常に空腹だった。


父親はギャンブル三昧、母親は宗教団体に所属しているのか、いつもよくわからないことばかりつぶやいていた。そんな暮らしだからずっと貧乏だった。助けて、、、と言える人はどこにもいなかった。



小学校に入り、友達でもできるのかと期待した。

が、不細工な上、両親からの暴力であざがひどく、きもちがられ、誰一人として近寄っては来なかった。

次第に、机に落書き、下駄箱はゴミだらけ、いじめが始まり、毎日のように罵倒されるようになった。


顔きもすぎ、穢れるからどっか行けよ、などという声はもう俺にとっては聞きなれた言葉だった。

中学校も高校も同じようなことばかり、特にスポーツも勉強も得意じゃなく、何も楽しいこともなかった。



死にたい、、、なんで生きているんだろう、、、



それは幼いころから思っていたこと、死にたくてもその勇気がない、家畜のように扱われる日々、、、

物心ついたころからは家の家事は全部俺任せ、食事も変わらずだった。



高校に入ってからは親に言われバイトをした。

学校が終わった後、朝が来るまでバイトの毎日だった。

日々の虐待と空腹、バイトの疲労でもう限界だった。



なんで俺は生きているんだ、、、死にたい、、、死にたい、、、死んで楽になりたい、、、

そうだ、高校卒業したらバイトの稼ぎを親にばれずに貯めて、あの家から逃げ出そう!



少し希望が見えてきた。それからというもの、死に物狂いで金を貯め、一人暮らしができる程度には貯金ができた。


そして高校を卒業すると、家から逃げた。

遠い、誰も知らない土地へと。

そこで家を借り、バイトをして日々を暮らした。

親がここを特定して連れ戻しに来るんじゃないかと毎日怯えながら過ごした。



親の家から逃げ出し、この死にたいという思いが消えるかと思った。

しかし、俺には生きる喜びが皆無だった。



なぜ俺は生きているんだ、、、この世は地獄だ、、、

この社会も、世界も、何もかも地獄だ、、、

神はどうして俺をここに生まれさせたんだ、、、


なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ!!!!!!


俺ばかり、、、



もうどうでもいい。

この世界に生きる意味なんてない。

この地獄からも脱出してやる!!



怒りで頭に血が上っていたのだろう、それは衝動的だった。

いや、それしかないと、本当の希望はそこにあると思ったのかもしれない。


キッチンに置いてあった包丁で、何度も何度も胸を突き刺し、首を切り、痛みなんてどうでもよくなり、

そしておれは息絶えた。


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