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第9話 傾国美人は美少年 2

「将来は間違いなく、息を飲むような美女になるぞ」


「なぁ嫁にくれるか?」友達の問いに

「この馬鹿」の一言な兄その2


「予言の美女は上の方か?」「ああ!そうだよ!」


「本当に美女になるぞ…楽しみじやないか♪」

「可愛い妹でよかったじやないか♪」


「弟だよ 弟」「はい?」

「弟だよ!その予言の傾国の美女は・・」


しばしの沈黙


「嘘だろう」


「だから、占いは違うって言ってんだろうが」兄その2


「1つ聞いていいか?」「どうぞ」

「じゃあ!なんで弟なのに頭にピンクのリボンしてるだ?」


「母親やあの妹が可愛い顔の弟にドレス着せたり

リボンつけて遊んでいるだけだ」


「弟の方はおとなしい 

ほえほえ・・というか、のほほんとした性格なんで

気にしないで、ああやってされるがままなんだよ」大きなため息


「あ、走りかけて こけた 泣きもせずに ぼぉーとしてる」


「まあ、何はともあれ、どちらも可愛い子ども」

「性別はともかく、美人で素直ないい子だな」兄その2・・友達


「まぁね」

「妹の方はしっかり者でちゃっかり、弟の菓子を横取りしたり

オネショした布団を弟の布団と入れ替える所があって、いや本当にしっかりしてる」


「で、弟はいつも その事にまったく気がついてない

あんな性格で世渡りなんか出来るのか?」


「トロく、騙されやすそうな性格で

どうやったら男を手玉にとる傾国の美人になるだろうか?」兄その2


「・・・・・・」その友達

「あの占い師に聞いてみたい」兄その2


十年後

「兄さん(傾国の美人の方?)は敵の城で 今頃、 何をしてるのかしら?」

しっかり者の反乱軍に協力中の妹は ため息1つ


傾国の美人こと兄は


のほほんとした性格ゆえに 敵の家来達とも仲良しで※親衛隊長ではない


「ナジュさん これ城下で評判のナツメヤシのお菓子ですよ」

「わあ、有難う 貰うね」ナジュ、遠慮はない、ないものはない・・なひ


沢山の菓子を分けてもらって

演奏の仕事の為に必要な楽器の練習をさぼり

菓子と

チャイ、シナモンなどの香辛料入りのミルク紅茶に

舌鼓を打って、ささやかな幸せを満喫していたのでした


「ああ、美味しい」ご機嫌モード中











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