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あとがき(のようなもの)

ダジャレが超絶ダサいとなぜかモテてしまう世界に迷い込んだ一人の平熱の男、田中一郎。彼とツンデレ保育士みさきの物語は、幾多の(本当に幾多の)奇想天外な事件と、ゆるふわで時にシュールな日常を経て、ここに一旦の幕を下ろします。


彼の「昇華」とは、超能力の獲得でも世界の救済でもなく、ただ愛する人を見つけ、その愛を育み、奇妙で困難な日常を共に笑って乗り越えていく、そんなささやかで普遍的な「幸せ」を手に入れることだったのかもしれません。もちろん、その過程で冷蔵庫が哲学を語ったり、おでんが時をかけたり、布団が宇宙まで吹っ飛んだりもしましたが、それもまた彼らの「日常」の一部なのでしょう。


この物語が、読者の皆様の心に、ほんの少しでも「ダサくて温かい」何かを残せたのなら、そして、日常という名の奇跡に気づくきっかけになれたのなら、作者としてこれ以上の喜びはありません。


もしかしたら、あなたの家の家電も、明日の朝、突然あなたに愛を告白してくるかもしれませんよ?その時は、どうか優しく「ありがとう」と(そしてできれば「でも、うちの奥さん(旦那さん)が一番だからゴメンね」と)言ってあげてください。


それでは、またいつか、どこかの「ダサくて愛おしい物語」でお会いできる日を夢見て。

ご愛読、誠にありがとうございました!


(TT) ←サンキューの涙と、照れ笑いと、See You Againのウィンク。

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