いったん冷静になろうと、李楠、ゆっくり聞く。
「え? だから?」
「モノアイとは敵対関係のようですが、実力は申し分ないし、我々の要求にも応えてくれるそうです」
いや、だから何で嬉しそうなんだ?
命令を
それでイケてるって思ってんの?
李楠、イライラ。
でも、怒鳴っちゃイケナイ。
怒鳴るのは、自分の低脳をさらけ出す行為。
冷静に、冷静に、、、。
「、、、システムは聞いて知ってるけど、本当にそいつが造ったの? モノアイと実力は
「、、、誰と言われても、、、」
部下、急にモジモジ。
――オマエはモジモジ君かっ!
一度脳内でツッコんで、冷静さを取り戻す。
「本人が言ってるだけかも知れないわよ。ていうか、本当に本人なの? そもそもそんな人物、存在するの?」
ちゃんと論理的に指摘したつもりの李楠だったが、反対にしたり顔をした部下に
「え~っとぉ、、、疑えば、キリが無いですよ」
――そんな事は分かってんのよ! なんだオマエ!
しかも大丈夫ですか? ってな顔で見て来る。
ムキ~~!! っとイラッとしながら、それでも上司らしく平静を保つ
落ち着くために、頭の中で部下を三回殺した。
――ふぅ~~~~~、、、
何とか怒りを
「そんな事は分かってるの。確証が欲しいのよ。確証が」
生意気に
「確証ですか、、、」
――二枚目か! 態度だけなっ!
あまりにも腹が立ったので、もの凄く冷たい声で言ってやる。
「そんなにソイツを推すなら、一度会ってみるか?」
「誰がですか?」
「オマエに決まってんだろ」
「現場でですか?」
「当たり前だ」
「危険じゃないですか?」
――ムキ~~! んなことは分かってんだよっ!!
コイツとの会話は、何かの修行か?
前世の因縁か?
いや、前々々世からの陰謀か?