正直、
ってか、慣れないと生活できない。
おかげで、外界をシャットダウンする事なんて朝メシ前になっていた。
それをすればいい事。
なのだが、今日は『高輪』と言う言葉に引っ掛かってしまった。
そして、山下彩那の言葉。
『あんたが入院すれば良かってん』
今日という日には、その言葉がやたら頭に残る。
日本橋、入院、高輪、、、。
――日本橋に行ったんは一人やったし、、、だってあの時もう
まゆらの思考が、堂々巡りを開始した。
いつものこと。
プチパニックするとこうなる。
頭に浮かんだ言葉の、少しでも口に出すことができたなら、こんな自分ではなかったのかも知れない。
堂々巡りが始まると同時に、その横で頭に浮かぶ自分への
これも毎度の事。
堂々巡りと愚痴は、ワンセット。
左掌がもぞもぞしたので、さらに力を込めて握りしめる。
――ありがとう
冷静に戻れた。
左掌に感謝し、それが合図だったように素早く歩き出した。
タイミングとしては、ギリセーフ。
もう
そうなると、ひと
背中越しに、
――止まるな! 歩け!
自分に言い聞かし、足を前に出す。
上手く歩けてるか不安だったが、この場から離れることが今は一番。
下足室に行くまで、息を吸ったのかどうだったか解らない。
、、、生きてるから多分、呼吸はちゃんとしていたのだろう。
自分の下駄箱を開けて、無理やり突っ込んでる
ジャングルブーツを引き出した。
――
まゆらは、苛立ちを撒き散らしながら校門から外に出る。
「そんな
ちょっとムッとした。
「解っとうわ!」
「ほならもうアホな連中の事なんか忘れて、
納得したのかしてないのか、まゆらは無言のまま歩き続けた。