男は、何時も通りに何時もの部屋の何時ものベッドで起きた。
洗面所で顔を洗い、何時もの様に朝飯を食い、何時もの時刻に、何時も通りに出勤する。
昨晩、男は夢を見た。
真っ白い部屋で、自称「神」と名乗る老人から、「男よ!そなたは、異世界に召喚された。急で身勝手な行いだが、ワシには、力添えしか出来ない。少しだが、スキルと加護を与える。落胆する事なく、頑張ってくれ。」
正夢なのか?男は夢の中でも半信半疑だった。
しかし、今の所は、何時もの町並みで何時もの様に見えるのだが、ここは、本当な異世界なのか?
遠くから良く知る近所の人が歩いてくる。
「おはようございま・・・」
挨拶した何時もの人の頭に、ケモノ耳が・・。
やはり、ここは異世界のようだ!!