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第42話 つながる二人?

時計は午後11時を少し過ぎたところだ。

女の子二人は仲良く入浴中。


「俺、真琴とお風呂入りたかったな……うう、やばい。緊張する」


実はさっき相談していて今日新菜は一人で寝ることになっていた。

明日大阪への出張で朝早いからね。


つまり今日。


俺はちらりと新品の例の箱を確認した。


「準備はOK。うあ、うまくできるかな……うう、やばい、考えただけで興奮する」


俺が枕を抱え悶絶していると、ドアをノックしてお風呂上がりの真琴が俺の部屋に入ってきた。

しっとりとした髪が色っぽい。


「あ、あの、誠。……そ、その……あう」

「お、おう、えっと……す、座ったら?」

「う、うん」


俺の隣に腰掛ける真琴。

お風呂上がりで凄くいい匂いがする。


まるで心臓の鼓動が聞こえそうなほどドキドキとしている。

俺は隣の真琴を見ようと顔を向けた。

目が合う。


「「っ!?」」


顔がほんのり赤く色づいて、目が潤んでいる。

ああ、凄く可愛い。


俺はそっと真琴の頬に手を伸ばす。


「ひゃん♡」

「うあ」


いきなり声を出す真琴。

心臓が飛び出るかと思った。


「あ、あのさ、そ、その……愛してる」

「っ!?……うん♡……嬉しい」

「えっと、電気、消した方が良いかな」

「う、うん。……恥ずかしいから……お願い」

「うん」


俺は電気を消して、真琴を優しく抱きしめた。

柔らかい女の子の感触に俺の胸が高鳴っていく。


「ん♡……もう、やさしく、だよ?うあっ」


そしてそのままベッドへ倒れ込む。

真琴を早く感じたい。


「あう、こ、こら、もう……んあ、エッチ、ちょっ、ちょっと、あう」

「ああ、真琴、可愛い……良い匂い、ああ、柔らかい……真琴…」


俺はもう止まれない。

真琴を感じるように手を動かし続けていく。


「あん♡……もう、焦らないで……今、服脱ぐから……」

「お、おう……俺も脱ぐ」


薄暗いベッドの上で二人の服がこすれる音が響いている。

暗くてよく見えないのが残念だけど、薄っすらと真琴の美しい白い体が認識できた。


凄くキレイだ。


「真琴……奇麗だ……」

「もう……エッチ♡」


ああ、ついに今日、俺は真琴と結ばれるんだ。

感動が俺の胸に押し寄せていく。


そおっと真琴に触れる。

吸い付くような感触に俺はますます興奮していく。


「ねえ、キスして?……いきなり触るのは……怖いよ?」

「う、うん。……ん」

「ん♡……はあ、誠………好き」

「俺も大好きだよ」


ああ、もう好きすぎる。

もう止まれないよ……


再び俺は真琴に触れながら、彼女を優しくベッドへ寝かせ、覆いかぶさる。

真琴の吐息が俺の興奮を誘う。


そんなタイミングで突然音を立て開くドア。

二人の時が止まる。


「わーん。やっぱり無理―。一緒に寝るの―」

「「は?」」

「もう、ズルい二人。私も混ぜろー」


そしていきなり明るくなる俺の部屋。

素っ裸の二人は慌てて服で体を隠す。


「あっ!?……ごめん。邪魔しちゃった?てへっ♡」

「「……」」

「もう、明日出張で早いの。早く寝よ」

「「……」」

「明日私居ないんだからさ、明日にしてよね。まったく」

「「……」」

「ほら、早く寝るよ。おやすみー」


そして再び消される電気。

なぜか俺と真琴の間にねじ込んでくる新菜。


俺は心で泣いた。

真琴はどうだろうか。


明日こそ頑張ろう!!


こうして夜は更けていった。



※※※※※



「ピピピ…ピピピ…ピピピ…」


新菜の携帯が鳴り始める。

どうやら朝が来たようだ。


「うーん。良く寝た。……急がなくちゃね。誠、起きて」

「う、うん……えっ?まだ4時半じゃん!?」

「うん。だって6時に会社だよ?急がないとじゃん。ご飯お願いね」

「あー、そうだった。分かったよ。新菜準備は大丈夫?」

「うん。ばっちり。だから後は身だしなみと御飯だけだよ」

「よし、任せろ。あっ、真琴はまだ寝かせてあげような」

「うん」


あわただしく俺と新菜は準備に追われていく。

でもこういうのなんか楽しいんだよね。


どうにかご飯が出来たくらいで真琴が起きてきた。

凄い寝癖だ。


「おはよう誠。新菜は?」

「ああ、もう来ると思うよ。おーい、ご飯できたよ」

「はーい」


ばっちりスーツを着込んだ新菜。

うん凄い美人だ。


「あーお腹空いた。あっ、おはよう真琴」

「おはよ。新菜朝から元気だね」

「うん。今日は大阪だからね。頑張っちゃうよ」


俺は新菜にご飯をよそってやる。

卵焼きとウインナー。

みそ汁とレタスサラダ。


まあまあだよね?


「いっただきまーす」



※※※※※



5時20分くらいに新菜はあわただしく出ていった。

頑張れ。


「真琴ご飯どうする?」

「うん、食べたいかな。……お腹空いた」

「ははっ、わかった」


俺達は二人でご飯を食べる。

何気に二人きりでご飯を食べるの久しぶりだ。


ああ、いいな。

こういうの。


真琴、可愛い。


思わず見つめていると目が合う。

俺、見過ぎかもだね。


「もう、そんなに見られると食べられないよ?……せっかく美味しいのにさ」

「ごめん。そうだな、俺も食べよっと」

「ふふっ、なんか久しぶりだね」

「うん。俺もそう思ってた」


二人で食べるご飯は、すごくおいしかった。



※※※※※



まだエッチは出来ていないけど。

俺達らしいって思っちゃった。


もちろん今夜は頑張るつもりだけどね。


早く真琴と結婚したい。

俺は心から想っていたんだ。


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