目次
ブックマーク
応援する
5
コメント
シェア
通報
僕は龍の鱗を憎んだ
僕は龍の鱗を憎んだ
沼野まぬる
ミステリーサスペンス
2025年04月25日
公開日
2.6万字
連載中
「龍の島」と呼ばれる大嫌いな故郷を出て東京の大学に進学した松原啓一郎は、偶然「颯斗」という同い年の青年と出会う。距離を縮めていく二人だったが、颯斗にはある秘密が。 その秘密の片鱗を目にした時、「龍の島」で封印したはずの記憶がよみがえっていく…… 閉ざされた村を舞台にしたBL ×ミステリー!

プロローグ

5がつ1にち


けいいちろうさまがのーととえんぴつをくれました。

まだ、あまりたくさんのじはおぼえてないから、そんなにじょうずにかけないけど、これでいろんなことをおぼえておくことができます。


5がつ10にち


けいいちろうさまはがっこうへいきました。

がっこうではいろいろなことをべんきょうするそうです。

けいいちろうさまがいないあいだ、おじょうさまがきました。

おにいさまとあそんではいけないといって、たくさん、たたかれました。


5がつ12にち


ものおきにとじこめられました。

でも、さくらがいたから、こわくありませんでした。


5がつ20にち


さくらが、いなくなりました。

おじょうさまが、ちのついた、すこっぷをもっていました。

けいいちろうさまは、なにもいいませんでした。


6がつ1にち


いろいろあったけど、けいいちろうさまがいればだいじょうぶです。

けいいちろうさまのためならなんでもできます。

だいすきです。

これからもずっといっしょにいられたらいいな。


この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?