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記憶喪失なのに最初から最強格の仲間入り!取り敢えず怪物退治に駆り出されます!?〜技術は追々学びます……
記憶喪失なのに最初から最強格の仲間入り!取り敢えず怪物退治に駆り出されます!?〜技術は追々学びます……
夢乃雫
現代ファンタジー異能バトル
2025年04月27日
公開日
5,240字
連載中
世界に突如として怪物が誕生した。その怪物は人では到底勝てる力量差ではなかった。 怪物は次々と人間を殺し、その日の内に世界を滅ぼしかねない勢いだった。そんな怪物達に一人の人間が立ち向かった。その姿を見た誰もが思った、勝てる訳が無い……と。 それは立ち向かった本人が一番理解していたが……突然、立ち向かった人間の体が眩い光を放ち、次の瞬間、人間は自身を包むその光が何かを理解したのだろう……動いた。腕を軽く振った……刹那、怪物達の体は一瞬で消し飛んだ。 これが……一番最初にerrorと言われる怪物を倒した英雄の誕生の瞬間である。 その出来事から数年、世界に次々と最初の人間と同じ様に『能力』が覚醒した者が現れ始め、世界はerrorと戦いながらも以前の様な暮らしを取り戻していった。最初の英雄は怪物達にこれ以上世界を壊されまいとある組織を創り上げた。 その組織の名は、故郷『パトリア』その組織には英雄と同じ様な力を覚醒させた者だけが所属出来る。総勢は百人程度。 その組織に所属する朱宮セキが街を巡回していた時、交差点のど真ん中で立ち尽くしている一人の人物を発見した。セキが声を掛けようとした瞬間、その人物の目の前に上空から巨大errorが出現し……今にも殺されそうになった瞬間、交差点のど真ん中で立ち尽くしていたその人物が……巨大errorの異形の体を突然……黒く、殻で覆われたその鎌で一刀両断してしまった。 これが……新たなる英雄の誕生の瞬間だと言うことは誰も知らなかった。

第1話 出逢い

※あらすじを読む事を強く推奨します。



______________

人々の喧騒が聞こえる。人々の通りが多い横断歩道のど真ん中で……僕は空を見上げていた。


……自分が何故ここにいるのかが分からない。

いや、それ以前に記憶がない。僕は誰だ……?

年齢は……分かる。僕は18歳だ、家は何処だ?

分からない……此処は何処なんだ……?

……僕には自分の年齢以外何も分からない。


そう思考した瞬間……目の前に、とんでもなく

巨大な怪物が上空から降ってくるのだった。




_______???視点



……巡回って言っても私が出来る事なんてたかが知れてるんだよねー。先輩とか隊長がerrorを全部倒してるし……あるとすれば先輩とか隊長が見逃しちゃった弱いerrorの後始末だけ……。


私がそんなこと考えながら横断歩道の信号を待っていた時に……向い側の人混みの中から一人がまだ赤信号の横断歩道をフラフラと歩き出して……真ん中でその歩みを止めて、空を見上げた。


私はすぐに人混みを掻き分けながらその人の元まで行こうとしたその瞬間、その人物の目の前に見た事がない巨大errorが空から降ってきた!



……この距離だと間に合わない!!力に覚醒しなかった人達を守りたくて組織に所属したのに私は……目の前にいる一人と守れない……。





……目の前に怪物が降ってきた、その瞬間……僕は理解した。何で僕がここにいるのか。僕の存在意義を今この瞬間に理解した。


刹那……その言葉が朧げに頭に浮かんだ。僕はその言葉を静かに紡いだ。



心象解放しんしょうかいほう__死鎌しれん


瞬間、僕の手元にその鎌が現れた。


その鎌はとても……何かを殺す事に特化しすぎている形をしていた。だが……その鎌は黒い殻を纏っていた、それでもその切れ味は見ただけで理解出来るほどのモノだった。



僕はその鎌を……怪物に向かって振った。




_______???視点



私は今夢を見ているのだろうか。助けられないと思った人物が、見たこともない巨大errorの体を

一瞬で真っ二つにしてしまった。errorの血が雨の様に辺りに降り注ぐ。人々はその光景に驚きながらもこの場から悲鳴を上げながら走り去っていった。


私は……errorを一瞬で倒したその人物の元まで歩いて、その純粋な疑問を投げかけた。



「貴方……何者なの?」




_______翌日



昨日の出来事の後、僕は突然話しかけてきた女の人から『故郷パトリア』という場所まで連れてこられていた。女の人が言うにはここは僕が昨日倒した怪物、通称errorと呼ばれる怪物を倒す組織らしい。そして……この組織に所属している人は皆昨日の僕と同じ様な力を持っている人しかいないらしい。


僕が昨日使った力は『心象解放』と言うモノなのは理解しているけど……僕は名前以外なにも分からない。


僕がそうこう考えていると、僕が一日生活した客室の扉を昨日出会った女の人が開けた。


そして……女の人は無言で僕の手を取ってその部屋に連れて行った。



「隊長……連れてきました。」


「ありがとね、セキちゃん。行っていいよ。」


「はい!では失礼します!」


女の人はそう言って、この部屋を後にした。

知らない人と僕は2人きりになって……少し無言が続いたけど、目の前で椅子に座っているその人が口を開いた。



「……君がセキちゃんの言ってた巨大errorを倒した子だね?」


「errorがよく分かんないんですけど……はい。多分そうだと思います。」


「うんうん……突然で悪いんだけどさ、僕達の組織に所属してくれないかな?」


「え……?」


「ごめんね突然、でも本当に君がerrorを倒したなら是非入って欲しい。僕達は常に人手不足でね、前向きに考えて欲しい。じゃあ戻っていいよ。三時間後、次は僕から聞きに行くよ。」


「じゃあ……失礼します。」


部屋から出て、扉を閉めた直後、女の人が凄いスピードで近付いてきて話しかけてきた。



「入るでしょ!?」


「……え、え?」


「貴方強いものね!昨日も空にerrorがいるって分かってたから横断歩道の真ん中で待ってたんでしょ!?」


「あ、あのすいません!!」


僕はそう言って、さっきまでいた部屋まで走って逃げるのだった……。




_______三時間後



「で……君は僕達の組織に所属してくれるのかな。正直に言ってね……どんな言葉でも君を尊重するよ。」


「僕は……!」

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