小さい頃、僕はよく一人で外で遊んでいた。自然の多い地域だったから、遊ぶ場所はいくらでもあった。
夢中で遊んでいると、ふと気づくことがあった。
雄大な山、気持ち良いせせらぎの川、そして穏やかに吹き抜ける風――。
みんな、まるで語りかけてくるように声を響かせるのだ。
キョウモ アソンデクレテ アリガトウ…!
オサカナ イッパイ トレタカナ…?
ボクト イッショニ カケッコダ…!
そして今、僕の心が汚れてしまったのだろうか。あの頃に聴こえていた声は、もう聴こえない。
だけど、あのとき自然の仲間たちからもらった声は、今でも僕の大切な宝物として心に残っている。
ニッケイヘイキンカブカガ シジョウサイタカネヲ コウシンシタラシイヨ…!
フラレタンデ コンド ノミニイッテクダサイ…!
タタミニハ チャガラヲマクト ヨゴレガ トレルヨ…!
いつかまた、あの思い出の場所を巡ってみようかな。
僕の友達である、自然のみんなに会うために。
【自然の声】