それと同時に望の体からは力が抜けたのか気持ちホッとしたような表情があった。
だが、それも束の間、力を抜いてしまったのだから余計に雄介のモノを中で感じるようで、
「え? あ……ちょ……中……ぁ……いや……」
と望は何か言おうとしたらしいのだが恥ずかしくなったのか、そこで言葉を止めてしまう。
「中で……俺のを感じるって事やろ?」
「え? あ……ぅん」
雄介にそう言われて、どうにか頷く望。
「俺やって……望の中……しっかりと感じられてるしな。 熱いし、こうぎゅうぎゅうに締め付けられてるって感じやし」
確かに雄介の言う通りだったのかもしれない。
この体位だといつも以上に雄介のモノを中で感じる事が出来る。
「雄介……ビクッって……させるな……!」
その望の言葉に雄介はクスリとすると、
「やっぱ、そういう事やんな……」
と独り言のように呟く雄介。
「ほな、もう、そろそろ……動いてええ? 流石にこの行為でこのままっていうのはありえへんやろ?」
「ぇ……ぅん……。 まぁ……」
「その答え方やと、なんや、曖昧やな……? 望はこのままの方がええの?」
「え? あ……いや……違っ……」
「ほなら、動いてええか?」
と二回目の問いに望は頷く。
それと同時に雄介は望の背中へと腕を回し望の唇を捉えるとわざと水音を立て舌を絡ませるのだ。
「ん……ぁ……」
雄介は唇を重ねながら、ゆっくりと腰を動かし始める。
お風呂という場所は響く。
唇を重ねる音、雄介が動かす毎に湯船にあるお湯も揺れ、そして望の甘い声さえも響かせている。
前回の時には余裕はなかった雄介なのだが今回はやはり数日前にやったからであろうか? 望の中に入っても直ぐに達く気配はなく今は望の中を楽しんでいるようにも思える。
「ぁ……ん……ぁああん!」
雄介が腰を動かす度に望の口からもこうリズム良く声が上がる。
望の口から言葉が少ないのは、まだ慣れてないせもあるのかもしれないけど、きっと望の事だから、まだ自分に素直になれてないからなのかもしれない。それと恥ずかしさもあるのであろう。だが雄介はもうそこの所は気にしない。
望はそういう性格だと分かっているからだ。
それに気付いてからは、そんな望がもっと可愛く思える。
素直じゃない望も今は嫌いではない。寧ろ好きな方なのかもしれない。素直じゃない望に慣れてきたからこそ、そんな望の事をもっともっと愛しい存在になってきているのであろう。