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ー空間ー40

 個室の中は二人だけというだけあるのか四畳位しかない。だがテーブルは掘り炬燵のように足を下に入れられる状態になっていて、そんなに狭さを感じないという所であろう。


「和也さん……ココ何だか高そうなんですけど……その、僕達の給料ってそんなに高くないじゃないですかぁ? 大丈夫なんですかね?」

「大丈夫だって! 確かに高い所ではあるんだけどさ、実はウチの病院の系列店っていうのか、そんなのだから、一応、割引が効くんだよ。だから、大丈夫! ココのは物もいいし、超美味しいから、もう、俺的には他の店のは食べられなくなっちゃった感じだったしな。まぁ、二人で食べても通常八千円位だったら六千円位で食べれるっていうのかな?」

「そうだったんですかぁ? なら、大丈夫そうですよね」


 和也に値段の事を聞いてホッとする裕実。


「ってかさ、お前は別に値段の事なんか気にする事ねぇんだよ。だって、俺が出すんだしさ」


 そう和也は裕実の頭を撫でる。


 それが嬉しかったのであろうか。それとも恥ずかしかったのであろうか。裕実はメニュー表を広げながら顔を俯かせ赤くさせていた。


「お前は何を食ってみたい?」

「あ、えっと……あの……」


 まだ、さっきの和也の態度に動揺しているのか裕実の方は言葉を詰まらせてしまったようだ。

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