「だってな……そうだと思わへん? 俺らの小さい頃は部屋になんか閉じこもってないで外で遊んで泥まみれになって暗くなるまで遊んでおって、ほんで、母親には怒られて近所のおばさんやおじさんにも悪いことしてれば怒られたし、宿題とか忘れれば学校じゃあ教師に怒られておったしな。挙句には廊下とか居残りとかさせられておったやんか。でもな、今の時代は子供たちが逆に可哀想って思うねんな。過保護っていうんかな? 親に怒られるっていうことは少なくなってきておるみたいやし。前な、ファミレスに行ったことあんねんけど……子供たちがそこで走り回っておるのに母親とかはお喋りに夢中やったんか知らんけど、そこさえも注意できへん親が多すぎやっちゅうねん。ほんで、最近の世の中は近所づきあいもせえへんやろ? 後、学校じゃあ、学校で教師とかが怒ったり殴ったりすればそれは体罰やっていうねんやろ? そこは、度がすぎると流石にアカンとは思うねんけどなぁ、度が過ぎなければセーフやって思うわけや……。そして、ホンマに今の子たちは外で遊んでる姿って見かけへんなぁってな。確かにそこも分からへんでもないんやけど……それじゃアカンやろ? やっぱ、子供の頃にいっぱい失敗とかして怒られながら成長していって、ダメなことはダメと注意くらいはしていかへんといけないと思うねんな。いいこと、悪いことの区別がつかない子供が今は沢山おるようやし」
「確かにな、そうだよな。そしたら、こんなふざけた事件なんか起こらなかったのかもしれねぇしな」
そこで二人はほぼ同時にため息を吐く。
「まぁ、ええわぁ。とりあえず、あったもんで飯作ったわぁ。まぁ、チャーハンだけどな。早よ食わんと時間に間に合わなくなんで……」
「あ、ああ、そうだったな」