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ー雪山ー39

 望はベッドの横にある机から眼鏡を取ると、さらに何かを確認するかのように辺りを見渡した。


 そして雄介の背中を叩き、


「お前が朝飯作ってきたのか?」

「んー、残念ながら、俺も今起きたばかりなんやけど……?」

「じゃあ、下で飯を作ってるのは誰なんだよ?」


 すると、雄介はクスクスと笑い、


「望にしては珍しく、朝からボケかましてるな」

「ん?」


 望はまだ答えが本当にわかっていないのか、首を傾げながら雄介のことを見上げた。


「昨日は和也たちが泊まりに来てた日やろ? だから、和也たちが何か作ってくれてるんだと思うねんけどなぁ?」

「あ! そうだった!」


 望は思い出したかのように言うと、パジャマから着替え始めた。

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