今日は薬のおかげなのか、それとも望が素直だったからなのか、ラブラブな時を過ごし二人は息を切らせイくのだ。
そして視線が合うと笑顔になると、もう一度唇と唇を合わせる。
「望……ホンマに俺は望のことが好きやで……」
「俺も雄介のことが好きだからな」
「ホンマ、ありがとう」
雄介は望に向かい笑顔を向けながら何故だが頭までも下げている。
「雄介……俺達は恋人同士なんだからさぁ、別に頭なんか下げなくてもいいだろ?」
「なんやろな? 今の行動は無意識やったみたいやわぁ」
「そうなのか。そこは、ま、いいや……」
望は体を起こすと、ベッドの横にある時計を見るのだ。時刻は既に夜中の二時を回っていた。
「もう、こんな時間かよっ!」
「そんなに時間を気にするような時間か?」
「二時だよ……二時!」
「まだ、そないな時間かぁ、まだまだ、ゆっくり出来るやんけー」
「何がゆっくり出来る時間だよ。寝ないとヤバいだろうが……」
「確かにそうやけど……今日位もうちょいゆっくりしたいわぁ」
「ダメに決まってんだろ! お前はもう明日仕事があるんだからよー」
「望やって仕事やろ?」
「あ、ああ……まぁな。だから、早く寝ないと……」
「せやな……」
雄介は上半身裸のままで望の横に横になる。
「お前……まさか、それで寝る気かぁ?」
「まだまだ、さっきの余韻があって体が火照っておるんやもん……」
「だけど、朝方は冷えるだろうがー」
「ほなら、望とくっついて寝たらええねんやろ?」
望は一息吐くと、
「嫌だって言ったら、どうするんだ?」
「せやったら、洋服着て寝るわぁ」
「そっか……。なら、そのままで寝ろよ」
そう望の口からは意外な答えが返って来て雄介は目を丸くしながら、今望が言っていたことを頭の中で思い出し整理しているようだ。
確か今雄介は『上半身で寝る』と言ってそれがダメなら『洋服を着て寝る』と言った筈だ。 だが望は『そのままで寝ろよ』と言っていた。
と、いうことは遠まわしではあるが『雄介に、そのままで寝ろ』と言っている。
「ん? んー……望……どういうことやねん?」
「さぁな。雄介が思ったように取ったらいいんじゃねぇの?」