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第1話 クライマックス

―目覚めよ。




なんだ、声が聞こえる…。




 ―目覚めるのだ。




脳に直接聞こえてくるような声で目が覚めた。まるで、光の中にいるかのようにまぶしい。


周りを見渡してみるも何もなく、ただ白い空間に浮いていいるかのような感覚だった。




神「…ここはどこだ…?」




目覚めたばかりで頭が働かず、自分がなぜこんな場所にいるかがわからずにいた。




「ようやく目覚めたようだな。」




先ほど、話しかけてきた声だ。だが、周りをもう一度見渡しても誰もいない。




「こちらだ。上を見ろ。」




言われるままに上を見上げるとそいつらはいた。


漫画やゲームでは見たことはあるが、実際に見たことはないし、実在するなんて思ってもみなかった。


それでも見間違えるはずがない。


そこにいるは四神と呼ばれる朱雀、青龍、白虎、玄武がそこにいた。




神「おっふぁあああ!!」




あまりに巨大な四神の姿を目の当たりにし、驚きのあまり変な声を出してしまった。




玄武「お主が宿樹 神だな。」




神「え?…あ……えとっ」




青龍「答えろ」




神「はっ!はい!そうであります!!」




あまりの威圧感に口調までおかしくなる。


いや、でも考えてほしい。四神とはいえ見た目は大きさもあり、完全に怪獣だ。


これに怯えるなというほうが無理な話である。




玄武「お主に頼みたいことがあって、魂をここに呼び寄せたのだ」




神「た…頼み事…?」




青龍「そうだ。現在、お前のいた世界とは異なる世界で魔が力をつけ、人々の脅威となっているのだ」




玄武「お主には、その魔を払ってもらいたいのだ」




神「い、いやいやいや、無理でしょうそんなの!俺はただの高校生なんですよ!」




玄武「無理じゃねー!おめーには力を与える。それで払えばいいんだよ!」




神「い、いや、それでも…」




朱雀「拒否権はありません。適合者はあなたしか見つからなかった。ならば、あなたに頼むしかないのだから」




神「て、適合者ってどういう意味…?」




玄武「お主に渡す力とは、わしら、四神の力。わしらの力を授けられるだけの者を適合者と呼んでいるのだ」




神「それが俺だけしかいなかったと…」




青龍「そうだ。だからお前を呼び寄せた。そして、魔は今も更なる力をつけている」




白虎「だからおめーに拒否はできねーんだよ!こっちは時間はねーんだ!」




神「いや、それでも急すぎて…決められないっていうか…」




朱雀「もはや問答をしている時間もありません」




玄武「お主には魔を払ったなら望みを叶えよう」




青龍「さあ、行くぞ!お前の手で世界を救うのだ!」




神「え?いや、ちょ、ちょっとおおおおおお!」




足元に魔方陣が展開される。何一つ理解できず混乱していると光に包まれていく。


地面の感触がある。


目を開け見るとまた知らない場所にいる。夜なのだろうか辺りは薄暗く、よく見えない。




「我の前に現れし、お前は誰だ」




重くドスの聞いた声のほうを振り返ってみる。そこには人の数倍ある体格の明らかに人間ではない者がいた。




神「あのー…大変申し訳ないのですが、あなたは?」




スカー・ブルート「5大魔王が一人、影の王 スカー・ブルートと知ってここに現れたのではないのか?」




ま、ままま魔王!?なんでいきなり魔王?こんなの最初から完・結ク・ラ・イ・マ・ッ・ク・スじゃねぇかあああああああああああ!!!!!

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