――主人公
生産王 大野タダシ。
田舎でスローライフすることに憧れながら亡くなった元社畜。
異世界転生時に、これまで誰も選ばなかった農業の加護を選んで農業の神様に感激され、前代未聞の農業神の加護
複数の神から加護をもらうことも、
本人はまったりと農家をやっているつもりでまったく気がついていないが、その肉体は半神と言っていい状態であり、神の一部からもその大きすぎる力は世界を壊すのではないかと懸念されているほど。
――創造神
始まりの女神 アリア
母性と慈愛に満ちた海のように深い瞳、銀色の長い髪をなびかせたこの上なく美しい女神。
アヴェスター世界を創始した始まりの神。母なる神。
荒れ果てた世界の行く末を憂えている。
神の中の神ということで、直接信仰されるのは各国の大きな神殿くらいなので、眷属のアヴェスター十二神に比べて世間知らずなところもある。
――アヴェスター十二神
農業の神 クロノス
麦わら帽子をかぶった白ひげのおじいさん。
地味なせいで転生者に相手にされず、ドマイナー扱いされている神様。
農業は本来生活の基本なのだが、荒れ果てた世界で貧しい農家は酷い目にあう事が多いので人気がない。
タダシのことを世界を救う救世主と見込み、自分の持つ加護をすべて注いだ。
英雄の神 ヘルケバリツ
大鎧を身に着けた厳しい神様。
転生者に一番人気の神様。その加護を受ける勇者は千人を超える。
各地で争いだらけのアヴェスターでは、信者数もかなり多い。
誇り高く気難しいが、実直で悪い神ではない。
知恵の女神 ミヤ
転生者に二番人気の女神。
空前の最強賢者ブームで近頃信者をぐんぐん増やしており、その加護を受ける賢者は多い。
加護を受けると魔法力は強くなるし、頭もよくなるので商売繁盛する。
クロノスいわく、性格はケチンボ。
鍛冶の神 バルカン
祖の名工であったドワーフの英雄が死して神となった存在。
職人たちから信仰を集めている。
同じく生産系の神であるクロノスと仲がいい。
魔族の神ディアベル
邪悪なオーラを発している紫の眼をギラリとさせた悪魔のような恐ろしげな神様。
その性質は邪悪にして残忍……と、人族に言われるのだが彼らからすれば普通に魔族として生きているだけである。
魔族から見れば、人間の方がよほど邪悪で残忍で滅ぶべき存在であろう。
魔物の神オード
巨大なドラゴン。
何を考えているのかよくわからない。
癒やしの女神 エリシア
回復術士、薬師、医師などに信仰されている。
万能薬エリクサーの材料エリシア草は、エリシアから名を取られたものである。
――タダシの仲間
魔獣の王フェンリルの子 クルル
「クルルルッ」と鳴くからクルル。
最初は小さかったのだが、成人犬くらいに見る見る成長する。
銀色のもこもこ。
実は、魔物の神オードからタダシに遣わされた神獣である。
オードがなぜそんなことをしたのかはいまいちよくわからないが、美味い飯が食べたかっただけかもしれない。
――海エルフ、島獣人
エリン・シャフト
犬型獣人の女の子。
十五歳で小柄で可愛らしいが、実は英雄の加護☆☆☆の女勇者。
島獣人の族長でもある。
赤い髪に犬耳が生えてる。尻尾も生えてる。
胸もお尻も薄いけど、本人はあんまり気にしてない。
あっけらかんとしてのーてんきだが、意外と打算的なところもある。
タダシの結婚式の際に、引き出物として英雄の加護を
イセリナ・エル・エヴァリス
海エルフの族長。元女王。
年の頃は、十六歳から十七歳くらい。
銀髪の長い髪に碧い眼。エルフらしく耳は長い。
常識人で、責任感が強い。
諸島に住む住人のリーダーでもあり、癒やしの加護
タダシの結婚式の際に、引き出物として癒やしの加護を
アーシャ
見た目は十八歳くらいのエルフ。鍛冶の加護☆のガラス職人。
黒髪のおかっぱ。体型は標準的。
メガネをかけた、大人しい女性。
タダシにガラスの作り方を教える。自分の専門分野になると饒舌になる。
タダシの結婚式の際に、鍛冶の加護を
ローラ
見た目は十八歳くらいのエルフ。
金髪。体型は標準的。裁縫が得意でおしとやか。
タダシの結婚式の際に、鍛冶の加護☆を与えられる。
ベリー
二十歳のエルフ。
赤茶色の髪。島では畑仕事をしていた、力仕事全般が得意。
ちょっとふっくらとして丈夫そう。
見た目通り素直で活発な性格。
タダシの結婚式の際に、農業の加護☆を与えられる。
リサ
海エルフの兵士、二十一歳。
戦で右腕を失っていたところを、タダシのエリシア草によって救われる。
長い黒髪で、スタイルの良い痩せ型。
タダシの結婚式の際に、英雄の加護☆を与えられる。
シップ
ねじり鉢巻をした大工の女棟梁。
キップがいい。
がっしりとした体型。
仕事人間のせいか恋愛関係は疎く、若い結婚が多い島獣人には珍しく二十六歳になるこの歳まで番いがいなかった。
タダシの結婚式の際に、鍛冶の加護☆を与えられる。
マール
農業の加護☆を持つ犬獣人。
酒造りを専門にしている。
年の頃は二十八歳くらい、茶色の髪で獣人にしては優しそうな印象の女性。尻尾が長い。
農業の神様を信仰する人は、みんな穏やかな性格なのかもしれないな。
タダシの結婚式の際に、農業の加護☆☆に増やしてもらう。
プティ
マールの娘、六歳。
母親譲りの可愛い女の子。
コーネル
獣人のベテラン剣士。享年三十六歳。
マールの元旦那さん。
カンバル諸島の防衛戦で、勇者エリンと島を守って戦いエリンをかばって死んだ。
その墓は今も島にあり、マールとエリンは暇を見つけては花を捧げに行っている。
――フロントライン公国
マチルダ・フォン・フロントライン 二十五歳。
金髪の巻き髪に碧い瞳の聖騎士。
フロントライン公国公王ゼスターの一人娘。
病床の父の代理として公国軍の総帥と天星騎士団長を務める。公国の実質的支配者。
英雄神の加護
基本的には優秀で責任感が強く、第一に国のためを思い職務に全力を尽くしているが、謹厳実直で生真面目な性格が災いしてか融通が利かないきらいがある。
部下になめられまいと思って、意固地になって判断を誤ることもちらほら。
オージン・フォン・ローゼンハイム 五十八歳。
ロマンスグレーの髪に口髭。
知恵の神の加護
公王から内務と外務の全てを一任された重鎮である。戦場に置いては参謀長の役目も果たす。
マチルダの
グラハム・フォン・バッケネン
くすんだ金髪、鋭い目つきをした狂犬のような男
柄が悪いにも程があるが、グラハムは天星騎士団の副団長で下級貴族でもある。
魔剣のグラハム。またの名を虐殺騎士グラハム。
英雄の加護
高い地位をまごうことなき実力で手に入れた男。
先のカンバル諸島攻略戦において、オージンの命令を無視して獣人の村を焼き払い、マールの元夫であったコーネルを殺した。
その時、獣人の勇者エリンも瀕死にまで追いやっている。
グラハムの持っている漆黒の魔剣、その真の名はアシッド。
力を開放することで
この力はグラハムが追い詰められた時の奥の手であり、その技を見た相手は必ず殺すことを誓っている。
ガンズ
グラハム隊の副長格の大柄な騎士。
百人隊を束ねる隊長でもある。
実力はともかく、その性質はならず者である。その部下の騎士や兵士たちも似たりよったり。
ただ、騎士としての士気は高く統制は取れている。
Aクラス魔獣を相手にするのは初めてだったため、不覚を取って殺られる。
マルティナ・フォン・フロントライン 享年三十二歳。
故人、マチルダの母。
女性でありながら若くして王国一の騎士と言われた女傑。
公王に愛され、マチルダを産んでからも騎士として戦い続けた。
騎士の鑑ともいわれた勇敢さであったがそれが仇となり、十数人の騎士とともに八千の魔王軍を釘付けにして城を枕に討ち死にすることとなった。
公王は亡くなったマルティナを愛するあまり、どれほど勧められても後妻を娶らなかったという。
ゼスター・フォン・フロントライン 八十歳
老いて病に臥せっている公王。
公国軍の象徴的存在となっている娘のマチルダに軍事を、老賢者オージンに内務を任せた。
――新たなる仲間
シンクー 見た目は十六歳。実年齢は内緒。
転生者の子孫で、知恵の神の加護
青い猫耳と尻尾を持つ見た目は少女、知能は大人の猫耳商会の社長である。
高い知性と敏捷な動き、背丈も低く胸も小ぶり。
ちなみにケットシーは猫妖精という種族で、むしろ獣人よりエルフやドワーフに近い。
そのせいか、犬獣人のエリンと仲があんまりよろしくない。キャラがかぶってるように見えるのも不満みたいである。
オベロン 四十歳
鍛冶の加護
ドワーフの中でも一際体格の良いドワーフ。
公国の大鉱山の統領であったが、鍛冶の神バルカンの導きによりタダシ王国に亡命してきてタダシに心酔するようになる。
現在は夢の新素材、魔鋼鉄の可能性の探求に躍起になっている。