それとも聖修はこういうのがお好みなんであろうか。 引っ張っても押しても抜くことが出来なさそうだ。って、凄い頑丈に縛られているような気がする。だけどちゃんとした調教用の縛り方っていうのかな?
……ま、抵抗する気なんてさらさらないんですけどね。
でも手を縛られてしまったことで本当に口を手で塞ぐ事が出来なくなってしまった。これで聖修には俺の声が丸聞こえになってしまったということだ。幸い俺の家からして右隣の家は聖修の家なのだけど左隣は誰も住んでいない。だから声を出したって平気だろう。
聖修の舌が俺のお腹や胸を這い回る。
その度に俺の体はピクッて反応したりビクッって反応したりしていた。しかし男でもそういう反応するもんなんだというのを気付いた瞬間だ。
……でも、こういうことって、確かに気持ちいいかも。
自分一人では出来ないことが二人でなら出来る。そして確かに二人での方が断然気持ちいい。普段一人では出来ない事が出来るからであろう。
特に舌を自分の体になんて這わせることなんてことは出来ないのだから。
だから気持ちいいと感じることが出来る。例え、そういうことが自分で出来たとしても自分でやると手加減してしまうのだから、ここまで気持ちよくなることが出来ないという事だ。
とそんな時、聖修が俺の布団の中から何かを見つけたようで、
「……へ? 何これ? この、ゴツゴツしたやつ!?」
その言葉に反応して俺は聖修が何を見つけたのかが直ぐに分かったのだけど、手を縛られた状態では起き上がることが出来なかった。
「ちょ、ちょっと! 待った!!」
そう大きな声で俺は聖修に静止を求めてみるのだけど、
「……へ!?」
流石の聖修も今の俺の声に驚いたみたいで、布団の中にある物を探すのを止めてくれたらしい。
そんな聖修に安心したのも束の間、流石に探すのは止めてくれたのだけど、もう既に静止を求める声というのは遅かったらしく、次の瞬間にはもう聖修はそう問うて来ていたのだから。
「ん? これは……なんですか?」
聖修は分かってて、それについて聞いてきているのか、にやけながら俺に聞いてくる。
……って、そうくるんかいっ!
「あ、いや……それは……」
何とか誤魔化そうとしている俺だけど……ま、全然、実際問題全くもって誤魔化せていないだろうな。しかもまた聖修から視線外してしまってるし……。でも、それを答えるのは何だか恥ずかしい気もするのだ。