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副業で契約作家になったけど確定申告がややこしすぎる
副業で契約作家になったけど確定申告がややこしすぎる
rpmカンパニー
文芸・その他雑文・エッセイ
2025年05月31日
公開日
3,807字
連載中
一定の収入があれば必要な確定申告。 しかし確定申告は本業 or 副業・20万円以上 or 未満・白色申告 or 青色申告 等々で変わります。 しかも契約作家は確定申告を行う業種の中では若干特殊な部類。 本業としてみれば正しい情報でも副業としてみれば間違いであったり、 契約作家以外では正しい情報でも契約作家では間違いであったりと複雑怪奇です。 これは会社員を本業とし契約作家を副業とした人間が、 確定申告について調べたものを体験談風にまとめました。 そのため情報としては不要なものが多数入っていますが、 どのような考えを持って何を疑問に感じてどういった答えを得たのかを一緒に考えながら読んでもらえると嬉しいです。

1.確定申告って何なの?

※※※※※※※※※※※※

今回の話のポイント。


確定申告とは所得(収入-経費)を元に所得税を確定させる手続き。

契約作家は収入に関わらず確定申告したほうがいい。

(原稿料をもらう時点で10.21%の税金が既に引かれており所得20万円以下だと過剰に徴収されているため)

※※※※※※※※※※※※


 初めまして、rpmカンパニーと申します。

 4月よりネオページ様で契約作家としてデビューさせて頂きました。

 契約作家となれば原稿料を頂くことになります。

 私は本業(会社員)がありますので今回のようなケースは副業となります。


 さてその場合に一番の問題となるのが税金についてです。

 副業すると確定申告しないといけないらしいと言うのは私も知っていましたので、まずは『副業』と『確定申告』というキーワードで調べました。

 すぐに多数のサイトがヒットし上から順番に読んでいきます。

 しかしどのサイトを読んでいても感じたのは、表面的な分かりやすさでした。


 例えば[所得が20万円未満は確定申告不要]と書かれていればその部分は理解できます。

 でもその後に[所得が1円でもあれば住民税の申告は必要]と書かれていると若干不安になります。

 確定申告不要なら住民税の申告が必要なことは分かりますが、20万円以上で住民税の申告が不要と考えていいのでしょうか?

 文章の流れ的に考えれば不要で良いのでしょうが理由が分かりません。


 おそらく分かりやすさを優先してこのような表記になっているのでしょう、

 このように確定申告には省略されている情報が多いです。

 もちろん確定申告という新しいことをするのに知らない情報はあって当たり前です。

 ただ知らない情報を調べるとさらに知らない単語や知識が出てくる感じで大変です。


 例えば[マウスでアイコンをクリックする]と書かれていた時に、

 マウスって何? アイコンって何? アイコンってどこにあるの? クリックって何? 押すってどこを? というイメージです。


 迷ったので原点から調べることにしました。

 まず確定申告という言葉は何か?ということです。

 私はふるさと納税とか医療費控除とかで使うらしいという程度の理解しか持っていません。

 先ほど見ていた複数のサイトでも確定申告の説明はありますが、どれも微妙に説明が異なっているように感じます。

 そのため、もっとも正しいと思われる国税庁のサイトを調べました。


 国税庁のサイトには下記のように書かれています。※1

 [所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税等の額を計算して確定させる手続です。]


 つまり所得を元に所得税を確定させる手続きということになります。

 言葉自体は分かりやすいですがやはりいまいち理解できた気になりません。

 所得と言われてもお金をもらったという意味でしか知らないためです。


 所得で検索すると、freeのサイトには下記のように書かれています。※2

 [所得金額 = 収入金額 - 必要経費]


 しかし収入や必要経費が具体的に何なのかが分かりません。

 例えば株の収益と同人誌の売り上げと現金以外のものの入手はどれも収入なのか?

 株の売買でスマホを使っていたり同人誌を書くのにパソコンを使っていたりするのは経費なのか?

 疑問はつきませんが、一応イメージはつきましたし元の話から逸れるのでいったんは保留としました。


 次に調べたのは確定申告が必要なのか?という点です。

 国税庁のサイトには下記のように書かれています。※3

 [給与所得者でも、次のような方は確定申告をしなければなりません。給与所得や退職所得以外の所得金額(収入金額から必要経費を控除した後の金額)の合計額が20万円を超える方]


 これだと所得が20万円以下なら確定申告をしなくて良いということになります。

 しかしさらに調べると契約作家にピンポイントに影響する内容が存在しました。

 国税庁のサイトには下記のように書かれています。※4

 [作家に原稿料を支払うときや大学教授などに講演料を支払うときは、報酬・料金等として所得税および復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。]


 この源泉徴収される所得税は100万円以下の場合は10.21%です。

 つまり所得が20万円未満の契約作家なら確定申告すればお金が返ってくるということです。

 もちろん20万円以上の契約作家なら確定申告は必須ですのでどちらにせよ確定申告必須と言えます。


 ようやく確定申告の意味を理解できた気がします。

 普通の副業であれば多数存在するサイトの説明で良いのだと思いますが、契約作家という副業が若干特殊なのが分かりづらかった点です。


 しかしまだ分からないことは多数あります。

 次回に続きます。


参考にしたサイト


※1 No.2020 確定申告

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2020.htm


※2 所得とは?収入との違いや種類別の計算方法を解説

https://www.freee.co.jp/kb/kb-kakuteishinkoku/syotoku_kyuuryou_keisan/


※3 給与所得者と税

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/02_1.htm


※4 No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2795.htm



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