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『東蝦夷寄譚』

※『東蝦夷寄譚』より関連すると思しき箇所を抜粋。



 つとめて。村にゐる若き男が沼沢沼をおとずると、沼の底より蛇の脚を生やせし麗しき女うちいでき。

 男が驚きて「なんぢは何なり?」と尋ぬと、女は「我は女の龍神也りゅうじんなり」とばかりいらへ水中に消えき。

 かくせることを男が村に伝へしより、ことさらなる名を名乗らざりしこの女は、ひとへに沼の女、沼御前と呼ばるるやうになりき。

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