後悔の数が多ければ多いほど、その人の人生は幸福であったといえる。
後悔というのは「あの時、こうしていればよかった」ということであり、人生において選択肢を与えられたということに他ならない。
まず、不幸な人生を歩んでいる者は選択すらさせてもらえないのである。「こうするしかなかった」、「他にどうしようもなかった」という後悔はあろうが、「こうしていれば」という選択肢が登場しないのだ。
生まれた時代と地域によっては、その人の人生全てが決定されているという場合もあるわけで、後悔が多ければ多いほど、それだけ選択肢があったということに他ならず、それは絶対的に幸福なのだ。選択肢のない人生に比べれば、という意味でではあるが。
【つづく】